Kapito Japanは、ロールtoロール製造に特化したAI外観検査プラットフォーム「fastable.ai」を発表した。微細欠陥を高再現で検出し、40種超の欠陥分類と可視化、再学習で工程改善を加速する。
Kapito Japanは2025年8月7日、ロールtoロール(R2R)製造に特化したAI(人工知能)外観検査プラットフォーム「fastable.ai」を発表した。CNN(畳み込みニューラルネットワーク)ベースの独自アルゴリズムを搭載し、検査から分析、工程改善までを一貫支援する。
同プラットフォームは、素材の個体差やロット間のばらつきの影響を受けにくい再現性を備え、従来見落としがちだった変色やごく微細な欠陥まで安定検出する。傷、異物、黒点、塗布ムラ、スジ、ブリスター、ピンホールなど40種超の欠陥を抽出し、種類、位置、頻度をリアルタイム表示する。
収集データは社内サーバに保存され、日、週、月単位の傾向分析や工程別不良率の把握にも活用できる。AIモデルは運用後も更新でき、ライン条件や素材変更にも迅速に適応する。
想定領域はアルミ箔、銅箔、塗布フィルム、LiB電極材、EDLC基材、電子材料、テキスタイルなどのR2R現場に加え、金属射出成形、研磨材、樹脂成形、プレス部品などの部品加工分野も対象だ。
導入効果として、検出率向上と目視負荷の低減、属人性排除、不良の集中箇所の即時可視化、材料ロスと歩留まりの改善を掲げる。
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