ハロゲン系難燃剤不使用のPET系新素材、燃えにくく高い機械物性材料技術

東洋紡エムシーは、熱可塑性ポリエステル「バイロペット」において、ハロゲン系難燃剤を使用せずに、高い難燃性と機械物性を両立したPETベースの素材を開発した。

» 2026年01月23日 06時30分 公開
[遠藤和宏MONOist]

 東洋紡エムシーは2026年1月21日、製造販売する熱可塑性ポリエステル「バイロペット」において、ハロゲン系難燃剤を使用せずに、高い難燃性と機械物性を両立したPETベースの新規銘柄を開発したと発表した。既に同開発品のサンプル提供を開始している。

需要が高まっている「ノンハロゲン系難燃剤」

 一般的に、ポリエステル樹脂へ難燃性を備える際には、ハロゲン系難燃剤が使われる。しかし、ハロゲン系難燃剤には燃焼時に有害なガスが発生する問題が指摘されている。そのため、環境負荷低減や安全性向上を目的として、欧州を中心にハロゲン系難燃剤を使用しない「ノンハロゲン系難燃剤」の需要が高まっている。

 一方で、ノンハロゲン系難燃剤の場合、ハロゲン系と同等の難燃性能を維持するためには、多量の難燃剤を添加する必要がある。その結果、引張強さなどの機械物性が低下する課題があった。

 そこで、今回の開発品は、ハロゲン系難燃剤を使わずに難燃性を維持しつつ、界面の接合性を強化することで、ハロゲン系難燃材料と同等の機械物性を実現した。また、市場から回収した使用済みのPETボトルやフィルムといったリサイクルPETを使用した場合も、バージンPETを用いた開発品と同等の難燃性と機械物性を有することを確認している。

 用途としては、遮断器やセンサーといった電気/電子機器の筐体、EV用バッテリーの筐体などが想定されている。

開発品と従来品との物性比較 開発品と従来品との物性比較。注1 記載の測定規格を原則とする試験方法。注2 難燃性については、UL94認証を取得可能であることを保証するものではない。注3 1.6mmや0.8mmは試験片の厚みを示しており、試験片の厚みが薄いほど、難燃性を発現しにくいとされている[クリックで拡大] 出所:東洋紡エムシー

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