デンソーは、次世代車載SoCの開発に向けて、台湾の半導体メーカーであるMediaTek(メディアテック)と2025年10月31日付で共同開発契約を締結したと発表した。
デンソーは2025年12月26日、次世代車載SoC(System on Chip)の開発に向けて、台湾の半導体メーカーであるMediaTek(メディアテック)と同年10月31日付で共同開発契約を締結したと発表した。開発する車載SoCは、デンソーのシステム視点の設計力とMediaTekの半導体設計力を組み合わせたデンソーオリジナルのSoCであり、同社が2029年に市場投入を予定している統合モビリティコンピュータへの搭載を目指す。
デンソーは今回の開発契約締結を通じて、さまざまな運転シーンに応じたシステムの理想的な動きを考慮しながら、車載SoCに求められる機能や要求仕様の決定と、それらを踏まえたSoCの基本設計(アーキテクチャ設計)を行う。一方、MediaTekは、スマートフォン向けを中心とするこれまでのSoCの開発実績を生かして詳細設計や検証などを担当する。
なお、MediaTekのニュースリリースによれば、開発する車載SoCはADAS(先進運転支援システム)およびコックピットシステム向けとなっており、開発項目は大まかに3つに分けられるという。
1つ目は「車載グレードの安全性、信頼性、コンプライアンス」で、デンソーが培ってきたセーフティシステムとシステムエンジニアリングの経験を生かして、自動車向け機能安全規格であるISO 26262の準拠と、同規格の安全要求レベルであるASILのうちBもしくはDの実現を目指すとしている。また、車載半導体の信頼性試験規格であるAEC-Q100の認証も取得するという。
2つ目は「業界をリードするAIコンピューティング、アーキテクチャ、IPポートフォリオ」だ。MediaTekが、専用AI(人工知能)/NPU(Neural Processing Unit)アクセラレータや先進的なISP(画像信号プロセッサ)を組み合わせたヘテロジニアスコンピューティング機能を提供することで優れたADAS性能の実現に寄与する。デンソーの専門知識との連携によって、カメラやレーダー、LiDAR(Light Detection and Ranging、ライダー)などのマルチセンサーフュージョンもサポートする。
3つ目は「設計品質の向上と市場投入TATの短縮」である。ISO 26262と車載ソフトウェアの標準であるAUTOSARに準拠した事前検証済みの車載グレードIP、安全関連成果物、レファレンスデザイン、ツールチェーンなどの包括的なポートフォリオにより、システム設計品質の向上と市場投入までのTAT(ターンアラウンドタイム)の短縮を実現するとしている。
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