ブース内ではパートナー企業による個別展示も行われた。
安川電機は、別々のコントローラーで制御された2つのサーボモーターによるシャープペンの高速芯回しを通してMECHATROLINK-4の高い同期性をアピールした他、これら設備のデータ収集や分析がリアルタイムにできるソフトウェア「YASKAWA Cockpit」の異常検知機能などを紹介した。
神港テクノスは、MECHATROLINK-4に対応した新製品のリモートI/Oを展示した。一体型の「RG-M4シリーズ」は、電源/通信/入出力が一体となったデジタル入出力のリモートI/Oとなっている。モジュール型の「Qシリーズ」はデジタル、アナログ、パルスなどのモジュールを最大16台接続できる。内部バスは、MECHATROLINK-4に対応した高速バスを採用しており、上位機器へ早くデータ伝送可能だ。今後も、各種入出力モジュールを追加していく予定だ。
システックでは、テキサス・インスツルメンツ(TI)製Sitara(AM243x/AM64x)のPRU-ICSSGを使用したソフトスタックとして、MECHATROLINK-4 SDeviceに対応した通信デモを行った。MECHATROLINK-III用IP製品も提供しており、2種類のソフトスタックを載せ替えれば、同一のハードウェアでどちらの規格にも対応した製品を効率よく開発可能だ。
横河電機は、プログラム言語Pythonの機械学習ライブラリを用いて、AI(人工知能)アプリケーション開発ができる産業用AIプラットフォーム「e-RT3 Plus」を紹介した。豊富なI/Oを備えており、データ収集から解析、制御まで1台で実現する。現場の装置と上位システムをシームレスにつなぎ、ITとOT(制御技術)双方の領域でAIを活用したアプリケーション開発が可能になる。また、直近では、Cortex-A53プロセッサを搭載したLinuxベースの組み込みコントローラー「OpreX インテリジェントエッジコントローラ A8シリーズ」もリリースしている。
モベンシスでは、ソフトモーションコントローラー「WMX3」と、安川電機のサーボドライブ「Σ-X」を使ったXYステージの高精度軌跡制御を実演した。独自開発したMECHATROLINK-4ソフトマスターとEtherCATマスターを搭載しており、1台の市販PCで異なるネットワークを同時に制御でき、最大128軸までサーボの完全同期が可能となっている。
オリエンタルモーターではロータリーナイフをイメージした、3つの円盤の回転と直動が同期制御するデモを披露。使用した「αSTEP AZシリーズ」は、バッテリーレスの機械式アブソリュートセンサーを内蔵しており、電源が入っていない時でも位置を把握し、装置の立ち上げ時間短縮やチョコ停からの早期復旧に貢献する。
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