VicOneの車載侵入検知/防御システム「xCarbon」が、Elektrobitの車載OS「EB corbos Linux」に対応した。SDV開発でのセキュリティリスク低減と開発期間短縮を可能にする。
VicOne(ビックワン)は2025年11月4日、Elektrobit(エレクトロビット)の車載OS「EB corbos Linux」とVicOneの車載侵入検知/防御システム「xCarbon」が互換性認証を取得したと発表した。これにより、自動車メーカーやサプライヤーは、SDV(ソフトウェアデファインドビークル)開発におけるセキュリティ対応を効率化できる。
今回の認証により、xCarbonは「事前検証済みで即時導入可能な」サイバーセキュリティソリューションとして利用できる。OEMやサプライヤーは検証作業の負担を軽減し、テスト工程を簡素化することで、市場投入までの期間を短縮できる。
xCarbonは、車両全体を保護するために設計された侵入検知、防御システムで、エッジAI(人工知能)を活用したVSOC(車両セキュリティオペレーションセンター)機能を搭載。単一のECUから車両全体まで脅威検知範囲を拡大する。重要なセキュリティイベントのみをクラウドに送信する仕組みにより、データ転送量とクラウド処理コストを最大60%削減できる。
一方、EB corbos Linuxは、安全性と品質基準を満たすオープンソースベースの車載OSであり、厳格な検証プロセスを経て統合されるアプリケーション群を提供する。互換性認証により、自動車メーカーはシステム統合をより効率的に進められるようになる。
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