ダイハツ工業は、2027年度までに3000人のDX人材を育成する新たな目標を発表した。現場主導のデジタル改革を進め、企業競争力の強化を図る。
ダイハツ工業は2025年10月20日、2025年度末までの目標として掲げていたDX(デジタルトランスフォーメーション)人材1000人の育成を前倒しで達成したことを受け、次の段階として2027年度までに3000人のDX人材を育成すると発表した。現場主体のDX推進を通じ、業務効率化と組織改革を加速させる狙いだ。
同社は「人にやさしい、みんなのデジタル」をスローガンに掲げ、従業員が自らデジタルを学び、実装する文化を醸成してきた。デジタル活用を各部門の重点課題として設定し、経営層との共通認識の下で課題解決を進めている。トップダウンとボトムアップの両面から全社DX化を推進しており、これらの取り組みが評価され、国の「DX認定制度」において2025年の認定を更新した。
新たなDXビジョン実現に向けたロードマップを策定し、事業改革だけでなく組織や風土の変革にも取り組む。経済産業省と情報処理推進機構が定めるデジタルスキル標準を参考にした教育プログラムを追加し、社内製の学習コンテンツも拡充。2027年度までに各部署にDXに精通した組織を配置できるよう体制を整える。
さらに、2025年度からは生成AI(人工知能)の活用を本格化。経営層から一般社員まで幅広く研修を実施し、将来的には社員の9割以上が生成AIを日常的に活用する環境を整える。
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