NTNは、産業機械用等速ジョイントの分解、洗浄や部品交換、再組み立てをするメンテナンスサービスを開始した。機器の故障リスクや買い替えを減らすことで、環境負荷低減にも貢献する。
NTNは2025年10月6日、産業機械用等速ジョイント(CVJ:Constant Velocity Joint)を対象としたメンテナンスサービスを開始した。
同サービスでは、製鉄、鉱山、化学、製紙、食品などの産業機械で使用される等速ジョイントの内部を分解、洗浄して各部品の状態を確認し、必要に応じて交換や再組み立てをする。部品の長寿命化を図ることで、買い替えコストや故障リスクを減らすほか、エネルギー効率が向上し、サーキュラーエコノミーの推進にもつながる。
NTNは1963年に自動車向け等速ジョイントを日本で先駆けて実用化して以来、世界トップクラスのシェアを持つ。同社は自動車分野で培った技術を生かして、産業機械分野にも静粛かつ円滑に動力を伝達する等速ジョイントを提供している。
同ジョイントは、取り付け角度がある機械でもスムーズな動力伝達が可能だ。また、密封構造により長期間給脂する必要がなく、潤滑剤が飛散しないため、清潔な環境維持に寄与する。
新サービスでは、分解洗浄や部品交換に加え、今後の買い替え時期や保守計画に関する助言も提供する。同社はメンテナンスによる機器の長寿命化と不要な買い替えを抑えることによる環境負荷の低減を通じて、カーボンニュートラルの推進に貢献する。また、ジョイントの提供だけでなく、取り扱いから運用保守までを含む軸受ライフサイクルマネジメントにより、アフターサービス事業を拡大する。
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