PTCは、クラウドネイティブのCAD/PDMプラットフォーム「Onshape」において、最新のAI機能を発表した。設計環境に直接組み込まれた「Onshape AI Advisor」を介し、リアルタイムのガイダンスやトラブルシューティングなどの支援機能を提供する。
PTCは2025年10月14日(米国時間)、クラウドネイティブのCAD/PDMプラットフォーム「Onshape」において、最新のAI(人工知能)機能を発表した。
今回のアップデートにより、対話型インタフェースを備える「Onshape AI Advisor」(以下、AI Advisor)が設計環境に直接組み込まれ、ユーザーに対してリアルタイムでガイダンスやトラブルシューティングなどの支援機能を提供する。
AI Advisorは、AWS(Amazon Web Services)が提供する生成AI基盤で、複数の大規模言語モデル(LLM)をAPI経由で利用できるサービス「Amazon Bedrock」を活用しており、PTCが掲げる製品開発におけるAI活用のビジョンを具体化する次のステップと位置付けられている。
現時点で利用可能な機能として、ユーザーは再設計されたインタフェースを通じて、Onshapeのメインワークスペース内からAI Advisorにアクセスし、ステップバイステップの推奨事項、トラブルシューティング機能、設計のベストプラクティスなどを即座に利用できる。
PTCは今後、Onshapeを使用するエンジニアの生産性向上を実現するエージェントワークフローを進化させ、エンタープライズグレードのセキュリティとデータ保護を維持するとしている。
将来的には、ワークフローに直接組み込まれたインテリジェントな設計エージェントを介し、モデルメタデータとの連携、トラブルシューティングやタスクの支援、Onshape独自のスクリプト言語であるFeatureScriptコードの生成、反復操作の効率化を可能にする。さらに、AIを活用したレンダリングにより、ビジュアライゼーションおよび設計レビューのワークフローも大幅に加速させるという。
同社は、Onshapeが備えるクラウドネイティブアーキテクチャと広範な公開モデルライブラリにより、従来のファイルベースCADとは一線を画す高度なAI基盤の提供を目指す。今後は、自動ジオメトリ作成、インテリジェントな設計最適化、独自のAIイニシアチブを持つ顧客向けツールキットなどの開発も進めていく方針だ。
Onshapeは3週間のリリースサイクルにより、全ユーザーに新機能とプラットフォームの強化を継続的に提供するとともに、顧客が独自のAIプロジェクトを推進するためのツールも提供する。
強力なオープンAPI(Application Programming Interface)、スケーラブルなクラウドコンピューティングリソース、広範なパブリックデータライブラリ、カスタマイズ可能な設定ツールにより、AIモデルのトレーニングや合成データの作成が容易になるとしている。
(※)本記事は制作段階で生成系AIを利用していますが文責は編集部に帰属します(ITmedia AI倫理ポリシー)。
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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。
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