東レリサーチセンターは、温度と時間、酸素濃度などのさまざまな条件下におけるプラスチックの分解挙動を予測する解析手法を開発した。プラスチックの熱分解に伴う重量減少の実験データを基に構築した数式モデルを使用する。
東レリサーチセンターは2025年8月28日、温度と時間、酸素濃度などのさまざまな条件下におけるプラスチックの分解挙動を予測する解析手法を開発したと発表した。ドイツのハーン・シッカード応用研究協会との共同研究による成果となる。
同手法は、プラスチックの熱分解に伴う重量減少の実験データを基に構築した数式モデルを使用し、さまざまな条件下での分解挙動を予測できる。また、酸素濃度も解析条件に含めることで、不完全燃焼や完全燃焼の挙動も計算可能だ。
熱分解法によるケミカルリサイクルは、分別が難しい廃プラスチックにも適用可能だが、プラスチックの種類によって大きく異なる分解挙動を正確に理解する必要があった。同手法により、分解反応の理解が進むと、リサイクル工程までを見据えた循環型の材料設計が可能となり、熱分解法によるケミカルリサイクルへの適用が期待できる。
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