製造/物流現場のバーコード読み取り、90%がAIによる改善に期待:製造現場向けAI技術
コグネックスは、調査レポート「Industrial Barcode Reading Survey Report」を公開した。バーコードの読み取りが困難といった課題がある場合、AIを導入して精度や使いやすさ、デコード率などの向上に期待するユーザーが90%を占めることが分かった。
コグネックスは2025年6月3日、調査レポート「Industrial Barcode Reading Survey Report」を公開したと発表した。バーコードの読み取りが困難といった課題がある場合、AI(人工知能)を導入して精度や使いやすさ、デコード率などの向上に期待するユーザーが90%を占めたと明かしている。
同調査では、アジア、北米、欧州の製造業や物流関連の企業に所属する283人が回答。読み取りが困難になっているバーコードとして、41%が破損、汚れ、しわのあるバーコードを挙げた。ゆがみ、反射、曲面の問題を39%が気にしていて、35%が厄介なコードサイズと位置に悩まされていることが分かった。
調査レポート「Industrial Barcode Reading Survey Report」[クリックでで拡大] 出所:コグネックス
バーコード読み取りのパフォーマンスを向上するため、AIに期待を寄せる回答者が多く、AIによってより高い読み取り率になると47%が期待していた。他にも、より正確な検出と破損コードの読み取り改善が期待されており、特に物流業者には正確な検出を望む声が多かった。
バーコードリーダーを選ぶ際には、信頼性とメンテナンスのしやすさが最も重視されることも判明した。回答者のうち、自身が専門家であると答えたのはわずか21%で、3分の1が初心者であると回答した。このように専門知識が不足していると、日常業務に使用する製品やサービスの選定時に、メンテナンス性をより重要することになると同社は分析している。
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