アルプスアルパインは、「人とくるまのテクノロジー展 2025 YOKOHAMA」において、「パワーモジュール一体型コアレス電流センサー」のコンセプト展示を行った。
アルプスアルパインは、「人とくるまのテクノロジー展 2025 YOKOHAMA」(2025年5月21〜23日、パシフィコ横浜)において、「パワーモジュール一体型コアレス電流センサー」のコンセプト展示を行った。
EV(電気自動車)やHEV(ハイブリッド車)などの電動自動車では、電動システムの作動状況をモニタリングするために電流センサーが用いられている。これらの電流センサーは、モーターとインバーターをつなぐバスバーに後付けで設置されることが多かった。
今回展示したパワーモジュール一体型コアレス電流センサーは、インバーターを構成するパワーモジュール内に車載電流センサーをあらかじめ一体化させることがコンセプトになっている。この一体化によって、従来のバスバーに後付けで設置するのと比べて車載電流センサーのサイズを体積比で6分の1に小型化できるという。「自動車メーカーにとっては、小型化以上に、従来の後付け方式で行っていた電流センサーの組み付け作業の工数を削減できることや、電動システムやインバーターの組み立て後の補正作業が不要になることの効果が大きいのではないか」(アルプスアルパインの説明員)。
パワーモジュール内に組み込む電流センサーの仕様としては、バスバー別体型と一体型の両方を用意している。電流測定範囲は±2000Aまでとなっている。
なお、パワーモジュール一体型コアレス電流センサーの開発は、パワーモジュールメーカーである東芝デバイス&ストレージと共同で検討を進めているところだ。
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