では、「必須知識」を具体化するためには、どのようにしたら良いのでしょうか?
それに至る道筋の一つは、「それぞれの役割で行う活動/作業を明らかにすること」にあります。
このアプローチは「(全ての人に共通の)必須知識」という言葉と矛盾するようにも見えるかもしれません。
ですが、「全ての人が行うこと」を見いだせたら、それは「必須知識」といえるでしょう。
さて、それは何でしょうか?
答えの一つは、「プロジェクト計画書の理解」です。これは、プロジェクトマネジャーだけではなく、プロジェクトに関わる人に必須の能力でしょう。
一般的に、上記の(1)と(2)の要素はプロジェクトの実現戦略の中心となります。
そして、それらの最低限の前提知識として、以下の(3)と(4)を学ぶ必要もあります。
なお、(1)〜(3)は「見積依頼書や見積書の理解」にも必要になりますので、見積もりにかかわる部門(見積もりを依頼し交渉する調達などの部門や、見積もり提示を行う対面側の企業の技術営業などの部門)の方々にも必要な能力だといえるでしょう。
また、(4)の要素はしばしば、組織プロセスや支援インフラ(ツールや教育など)に組み込まれていて、普段は意識せずに利用していることも少なくありません。
AUTOSARについて学び始めた時、従来利用できたものの恩恵を一時的に利用できなくなることもありますので、普段受けている恩恵をあらためて意識して表現していくことも必要になることでしょう(特にAUTOSARを導入したての組織)。これは、受講に当たっての「前提知識」として整理され示されていることもあり、参考になる場合があります。
そして、受講者はコース終了後に独り立ちしていかなければなりません。
特に開発や検証、そしてプロセスの開発や自動化に携わるのであれば、遅かれ早かれコースで説明された内容の枠の外に自ら打って出なければなりません。
ですから、以下の(5)を促していくべきでしょう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.