日立ハイテクと東京科学大学は共同で、ペプチドを用いた有機フッ素化合物の検出に関する研究を開始する。将来の健康被害につながる懸念がある有機フッ素化合物の検出業務を効率化し、除去についても検証を進める。
日立ハイテクは2025年1月28日、東京科学大学と共同で、有機フッ素化合物(PFAS)検出に関する研究を開始すると発表した。複雑で時間がかかるPFAS検出の効率化を図る。
今回の連携では、低濃度のPFASと相互作用するペプチドをセンサーとして利用する検出手法を検証する。東京科学大学がこれまで研究してきた、ペプチドによる合成高分子の検出、識別技術と、日立ハイテクのケミカルズインフォマティクス(Chemicals Informatics:CI)と組み合わせることで、検出に有用なペプチドを効率的に探索する。
また、PFASの検出のみならず、ペプチドをPFAS除去に活用する方法についても検証を進める。
PFASはさまざまな製品に広く利用されているが、分解しにくい性質があり、水道水などから体内に摂取することで、将来的に健康に悪影響を与える可能性が指摘されている。そのため各国で規制に向けた検討が始まっているが、PFASの検出には専門知識と長い時間を要することから、簡便かつ迅速な検出技術が求められていた。
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