NECは、映像解析技術と生成AIを組み合わせて、作業改善のアドバイスを自動生成する技術を開発した。自動生成されたアドバイス文を映像と同時に提示することで、指導者なしでも作業習熟が可能になる。
NECは2025年1月29日、映像解析技術と生成AI(人工知能)を組み合わせて、作業改善のアドバイスを自動生成する技術を開発したと発表した。2025年度中に実証と製品開発を進め、2026年度内のサービス提供を目指す。
同技術は、手本動作との差異が発生している区間を検知する映像解析技術と、差異に基づいて生成AIがアドバイス文を生成する技術から構成される。映像解析技術は、手本となる動作と実際の作業時の動作を比較し、同じ動作が行われている区間を対応付ける。その際、人の動きだけではなく、作業対象に対する「つかむ」「持つ」などの作業内容を識別することで、より正確に対応付けできるようにした。
アドバイス文生成技術は、前者で検出した差異区間の映像に、骨格情報を付け加えて大規模視覚言語モデル(Vision and Language Model : VLM)に投入。VLMが、映像と骨格の情報から改善すべき作業姿勢や動作を特定して、具体的なアドバイス文を生成する。
同技術により、製造や物流、建設などさまざまな業種の作業現場で、生成されたアドバイス文を該当箇所の映像と同時に提示できるようになる。これにより、指導者なしでも作業習熟が可能になり、教育コストの削減につながる。
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