ボンディング回数が10%向上したダイボンダー、対象チップは15mmまで拡大 : FAニュース
キヤノンマシナリーは、12インチウエハー対応のIC、LSI用ダイボンダー新機種「BESTEM-D610」を発売する。新開発のボンディングヘッドやディスペンスユニットにより、24時間当たりの生産性が最大35%向上している。
キヤノンマシナリーは2024年11月26日、ダイボンダーの新機種「BESTEM-D610」を発表した。対象チップサイズを従来機種「BESTEM-D510」の8mmから15mmまでに拡大している。販売開始は2025年1月の予定だ。
ダイボンダー「BESTEM-D610」 出所:キヤノンマシナリー
12インチウエハーに対応するIC、LSI(大規模集積回路)用ダイボンダーで、新開発のボンディングヘッドを搭載。1時間当たりのボンディング回数(UPH)が10%向上したほか、ボンディング精度を従来機種の25μmから20μmに高めた。
剛性の高いディスペンスユニットも搭載しており、高精度なペースト塗布に対応する。従来の個別オプション機能を標準搭載することで、幅広いニーズに応える。稼働中に生じる変化に対応する補正機能が精度を維持し、連続稼働時間を3倍に延伸する。24時間当たりの生産性は、従来機比最大35%向上。また、1つのチップをボンディングするために必要なエネルギーも、従来機種と比較して最大18%削減している。
操作画面やデータ表示機能などのUIを刷新し、より直感的に操作できる。ボンディング位置補正やプリフォーム調整、品種切り替えを容易化するため、ウィザード機能を改善。稼働状況を把握できるよう、データ表示機能の充実も図った。
⇒その他の「FAニュース」の記事はこちら
半導体露光機で日系メーカーはなぜASMLに敗れたのか
法政大学イノベーション・マネジメント研究センターのシンポジウム「海外のジャイアントに学ぶビジネス・エコシステム」では、日本における電子半導体産業の未来を考えるシンポジウム「海外のジャイアントに学ぶビジネス・エコシステム」を開催。半導体露光機業界で日系企業がオランダのASMLに敗れた背景や理由について解説した。
72台の装置を半日で稼働、日本発「ミニマルファブ」が変える革新型モノづくり
産総研コンソーシアム ファブシステム研究会などは「SEMICON Japan 2016」で、「ミニマルファブの開発成果を発表。同研究会などが推進するミニマル生産方式による製造装置「ミニマルシリーズ」72台を設置し、半導体製造工程のほとんどをカバーできるようになった成果をアピールした。
アップルVSサムスン訴訟を終わらせた日本の工作機械の力
知財専門家がアップルとサムスン電子のスマートフォンに関する知財訴訟の内容を振り返り「争う根幹に何があったのか」を探る本連載。最終回となる今回は、最終的な訴訟取り下げの遠因となった「新興国への技術移転」の問題と「なぜ米国で訴訟取り下げを行わなかったのか」という点について解説します。
2nm半導体の国産目指すRapidusとベルギーのimecが協業へ、覚書を締結
2nmプロセスの半導体の量産を目指す新設半導体企業であるRapidusと、ベルギーの半導体研究開発機関であるimecは2022年12月6日、先端半導体技術の研究開発において、長期的かつ持続的な協力関係を構築するためMOC(協力覚書)を締結したと発表した
2nm以降世代に向けた半導体プロジェクトが始動、かつての国プロとの違いとは
NEDOと経済産業省、AIST、TIAの4者が「先端半導体製造技術つくば拠点オープニングシンポジウム」を開催。「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」の中で進められる「先端半導体製造技術の開発」のキックオフに当たるイベントで、2nm世代以降のロジックICを対象とした前工程プロジェクトと、3D ICを対象とした後工程プロジェクトについての説明が行われた。
なぜ日本で2nmの先端ロジック半導体を製造しなければならないのか
半導体などマイクロエレクトロニクス製造サプライチェーンの国際展示会「SEMICON Japan 2022」が2022年12月14日に開幕し、オープニングキーノートパネルとして、新たな半導体製造会社であるRapidusなども含む「半導体・デジタル産業戦略」に深く関わる主要メンバーが登壇し「グローバルリーダーを目指す産官学戦略」をテーマに、日本における半導体産業の在り方や社会変革の方向性などについて語った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.