川重が産業用ロボットのプログラミング支援ソフト、高精度シミュレーションも産業用ロボット

川崎重工業は、産業用ロボットのプログラミング支援ソフトウェア「neoROSET」の販売を開始した。視覚的なプログラミングが可能で、適用用途に合わせた専門機能を備えるため、ロボット導入の全プロセスを最適化する。

» 2025年01月06日 13時00分 公開
[MONOist]

 川崎重工業は2024年12月12日、産業用ロボットのプログラミング支援ソフトウェア「neoROSET(ネオロゼット)」の販売を開始した。海外でも順次販売する。

キャプション 「neoROSET」画面イメージ 出所:川崎重工業

 同ソフトウェアは、視覚的にロボットプログラミングができるシンプルなユーザーインタフェースを備える。直感的な操作が可能で、同社のロボット用オフラインプログラミングツール「K-ROSET(ケーロゼット)」と比較して、操作性が大幅に向上している。

 CADファイルの読み込みに標準対応するほか、ロボットや周辺機器などのレイアウトを容易に作成できる。また、仮想コントローラーや仮想ティーチングペンダントで、実機と同等の高精度なシミュレーションが可能。シミュレーション結果は、動画ファイルや3D PDFで出力できる。

 さらに、ハンドリング、塗装およびシーリング、アーク溶接、スポット溶接への適用が可能で、新たに半導体製造装置向けロボットにも対応する。適用用途に合わせた専門機能を備えるため、現場のデジタルツインを構築することでシステムの立ち上げ時間を削減できる。

キャプション デジタルツイン構築(仮想空間) 出所:川崎重工業
キャプション デジタルツイン構築(物理空間) 出所:川崎重工業

 これらの機能により、同社産業ロボットを導入する際の、生産設備の設計、検討から、導入後の運用、保守まで、全ての業務プロセスが最適化され、工数の削減や品質向上が可能になる。

 同社は今後、さらに利便性を高めるため、ロボット用自動教示ソフトウェア「KCONG(ケイコング)」の教示機能を統合し、適用ごとに機能を拡充するアップデートを予定している。

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