オリエンタルモーターは、教育向け3軸小型卓上ロボット「Motion System Master」を発表した。ロボット人材の教育に広く活用されるよう、軽量小型で価格を抑え、機械とソフトの両方から学べる構造を採用している。
オリエンタルモーターは2024年12月16日、教育向けに設計した3軸小型卓上ロボット「Motion System Master」を発表した。2025年1月から同社Webサイトで販売する。主に、教育や研究機関、製造業のロボット教育分野などを市場ターゲットとし、月100台の販売を目指す。
Motion System Masterは、工業高校や高等教育機関、製造業従事者などが、産業用ロボットの構造やメカニズムを学べるように設計した教材ロボットセットだ。機械とソフトウェアのどちらからも学べる構造を採用し、コマンドアイコンを利用したノーコードプログラミングにより、容易に思い通りの動作をさせることができる。
ロボットに関わる人材の教育に幅広く活用してもらうため、教室や実験室の卓上などで学習がしやすいよう小型軽量とした。また、一般的な産業用ロボットは導入に数百万円以上かかるが、同社はMotion System Masterロボット単体を29万8000円、ロボット、コントローラー、ドライバ、各種ケーブルのセットを49万8000円で提供する(いずれも税別)。
セット内のロボットコントローラー「MRC01」は、同社のステッピングモーター「AZ」シリーズ搭載のロボットを制御可能だ。初心者でも簡単に利用できる無料のプログラミングソフトウェア「MRC Studio」でロボットの動きをプログラミングし、MRC01に転送することで、ロボットを動かせる。
設置面の直径は160mm、本体質量は4.2kg、水平方向の最大リーチ長は390mmで可搬質量が1kg、繰り返し位置決め精度は±0.1mmだ。アームの長さと形状をカスタマイズでき、多種多様なエンドエフェクターの組み替えにも対応する。なお、各軸のモーターには電磁ブレーキが付いておらず、電源を切ると出力軸が無励磁となり保持力が失われるため注意が必要だ。
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