弾が勢いよく飛び出す「おもちゃの銃」の仕組み100円均一でモノの仕組みを考える(6)(1/4 ページ)

本連載「100円均一でモノの仕組みを考える」では、実際に100円均一ショップで販売されている商品を分解、観察して、その仕組みや構造を理解し、製品開発の過程を考察します。連載第6回のお題は「おもちゃの銃」です。

» 2024年11月27日 06時00分 公開

こんな人にオススメの記事です!

100円均一でモノの仕組みを考える
  • モノの仕組みや構造、分解に興味のある方
  • 設計スキルの向上を図りたい方
  • 自社製品の差別化/競争力アップを図りたい方

 本連載は、実際に100円均一ショップで販売されている商品を分解、観察して、その仕組みや構造を理解し、製品開発の過程を知ることを目的としています。前回は、ノックボタンでペン先を何度も出し入れできる「ノック式ボールペン」の仕組みを取り上げました。

テーマ6:おもちゃの銃

 連載6回となる今回は「おもちゃの銃」を題材に取り上げます。

今回のお題「おもちゃの銃」のイメージ「おもちゃの銃」 図1 今回のお題「おもちゃの銃」のイメージ[クリックで拡大] 出所:iStock/zygotehasnobrain

 おもちゃの銃は、空気圧で弾を打つ“エア式”、火薬をたたくことで音や煙が発生する“火薬式”、トリガー(引き金)を引くと内部のバネが解放され、その力で弾を発射する“バネ式”、内部の電子回路が動作してライトが光ったり音が鳴ったりする“電子式”など、さまざまな機構があります。その中で、今回筆者が100円均一ショップで入手したものは“バネ式”のおもちゃの銃(ライフル銃のようなデザイン)になります。

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おもちゃの銃(バネ式)の部品構成

 今回取り上げるバネ式のおもちゃの銃は、主に以下のような部品で構成されています。

おもちゃの銃(バネ式)の部品構成 図2 おもちゃの銃(バネ式)の部品構成[クリックで拡大]

本体

 内部の機構を配置し、弾をセットするための筐体です。左右に分かれた構造になっており、内部部品を挟み込むようになっています。

グリップ

 本来であれば、肩に当てて弾の命中精度を高めるための部品ですが、今回のおもちゃの銃の場合、あくまでもデザイン上の“飾り”となります。

 今回はいわゆる弾丸(球形弾)のようなものではなく、先端に吸盤の付いた棒状のものになります。銃口側から差し込むことで弾を装填(そうてん)します。

トリガー(引き金)

 弾の発射を制御する部品です。トリガーを引くと内部の連結パーツが動き、スプリング(バネ)のロックが解除されて弾が発射されます。

スプリング(バネ)

 弾を発射するための動力源です。弾を銃口側からセットするとスプリングが圧縮され、トリガーを引くことで圧縮されたスプリングが解放され、その力で弾を押し出します。

リンクバー

 トリガー、スプリング、弾を連動させるための部品です。

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