弾が勢いよく飛び出す「おもちゃの銃」の仕組み100円均一でモノの仕組みを考える(6)(3/4 ページ)

» 2024年11月27日 06時00分 公開

おもちゃの銃の本体を確認

 ここで少し、おもちゃの銃の本体についても確認してみましょう。

おもちゃの銃の本体(左右分割構造) 図7 おもちゃの銃の本体(左右分割構造)[クリックで拡大]

 本体は、左右分割構造になっており、本体の裏面(内側)にはリンクバーやスプリング、弾をセットでき、それらを摺動させるための溝などのガイドが設けられています。

 各部品を本体にセットし、左右を合わせボルトで締めることでおもちゃの銃が完成します。

 本体を左右に分割しているので、金型としては深さが浅くアンダーカットのない形状をしています。

本体は深さが浅くアンダーカットのない金型で成形されている 図8 本体は深さが浅くアンダーカットのない金型で成形されている[クリックで拡大]

 サバイバルゲームなどで使うエアガンのような高額なものになると、より本物の銃に近い構造となるため、本体と銃身(弾丸の通路)は基本的に別部品となります。また、銃身は左右分割しておらず、筒状になっている場合がほとんどです。

 このように銃身が筒状の形状をしていると、筒の内部がアンダーカットとなるため、金型でアンダーカットの処理が必要になります。筒の内部を全て処理することになりますので、筒の全長が長いほど処理するためのストロークも長くなり、その分、金型のサイズが大きくなります。高価格なエアガンなどはより本物に近づけるため、金型の構造が複雑になっても、見た目の質感や外観を重要視して製作されます。

本体と銃身。銃身が左右分割ではなく筒状の場合、金型でアンダーカットの処理が必要になる 図9 本体と銃身。銃身が左右分割ではなく筒状の場合、金型でアンダーカットの処理が必要になる[クリックで拡大]

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