現在、国内の掃除機販売の主流はキャニスター掃除機ではなく、スティック掃除機となっている。
パナソニック くらしアプライアンス社 ランドクリーナー・事業部 クリーナービジネスユニット ビジネスユニット長の森下和久氏も「掃除ロボットに関して一時期は10%近くまで高まったが、今は6%程度でとどまっている。中国やベトナムでは床がタイルのような環境で、ロボット掃除機が非常に伸びてるが、日本は床に座ったり、ものを置いたりする。日本でロボット掃除機はもうこれ以上は伸びないのではないかと考えている。コードレススティック掃除機も、バッテリーを搭載している関係で1時間使い続けるのは難しい。日本の地方では家が非常に大きく掃除に1時間以上かかるケースもあり、キャニスター掃除機もしっかり残るのではないか」と話す。
その中で近年は、本体を接続するとごみを自動で収集するクリーナードック付き掃除機が伸びているという。同社はクリーンドック付きコードレススティック掃除機を2021年に国内で先駆けて発売し、既にシリーズ累計22万台超を販売した。パナソニック くらしアプライアンス社 ランドクリーナー・事業部 国内マーケティング部 部長の玉置悟一氏は「2023年度は掃除機全体の10%がドック付きだった。2025年度には20%になるのではないか」とみる。
同社では「掃除を通じて人々の心を整える」をミッションに、「世界で最も”使い勝手”の良いクリーナーで日本の良き掃除文化を世界に広める」をビジョンに掲げる。掃除行為の始まりから終わりまで、つまり取り出しから片付けまでを見つめ直す中で生まれたのが、クリーンドック付きの掃除機だ。
森下和久氏は「日本の暮らしに育まれたパナソニックとして、これからも日本の住宅環境やライフスタイルにしっかりと向き合い、掃除は嫌なものではなく、満足感や達成感を提供できる商品として掃除機を開発していきたい」と意気込む。
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