Markforgedは、カーボンファイバー3Dプリンタ「FX10」に金属プリント機能を追加するオプションキット「FX10 Metal Kit」を発表した。
米国の3DプリンタメーカーであるMarkforgedは2024年8月28日、カーボンファイバー3Dプリンタ「FX10」に金属プリント機能を付加するオプションキット「FX10 Metal Kit」を発表した。このオプションキットを導入することで、FX10は、長繊維カーボンファイバー強化樹脂だけではなく、金属フィラメントで造形できるようになる。
FX10 Metal Kitは、専用プリントヘッド、金属マテリアル供給チューブ、デュアル押出機を含む、交換可能な統合プリントエンジンで構成されている。FX10に常備されているカーボンファイバー対応のプリントシステムから、FX10 Metal Kitの金属プリントシステムへ交換するプロセスは簡単で、約15分で完了する。現状は、SUS316Lステンレスのみに対応しているが、将来はSUS630ステンレスも使えるタイプをリリースする予定だ。
加えて、FX10 Metal KitのFX10専用の第2世代金属フィラメント溶解製法(FFF)プリントエンジンは、同社の金属3Dプリンタ「Metal X」よりもプリント速度を向上しており、搭載することでFX10の造形容積は2倍になる。
FX10 Metal Kitの金属プリントプロセスでは、金属フィラメントとセラミックリリースフィラメントを使う。リリースフィラメントは、パーツとサポート材の間に界面を構成することで分離や取り外しが容易になる。
金属プリントパーツを緻密化した金属パーツとして完成させるためには、別途、Markforgedの付帯設備「Wash-1」および「Sinter-2」で脱脂および焼結する必要がある。また、同社の統合プリント管理ソフトウェア「Eiger」のガイダンスに従うことで、金属プリントから後処理までのプロセスに対する専門知識などを必要とせずに、簡単に金属パーツを作れる。
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