東芝デバイス&ストレージは、小型、高耐圧の繰り返し使用可能な電子ヒューズ「eFuse IC」の「TCKE9」シリーズを追加し、8品種を製品化した。
東芝デバイス&ストレージは2024年7月18日、繰り返し使用可能な電子ヒューズ(eFuse IC)に、小型かつ高耐圧の「TCKE9」シリーズを追加したと発表した。順次、出荷を開始している。
TCKE9シリーズは、従来の物理ヒューズでは困難だった電流制限や電圧クランプ機能を備え、異常時でも規定の電流、電圧を維持できる。過熱や短絡時にすぐにeFuse ICをオフする保護機能も搭載。ディスクリート半導体で設計する場合に比べて部品点数が少なく、設計の簡易化や回路面積を縮小できる。国際安全規格IEC 62368-1の認証も取得予定だ。
3.3、5、12、20Vの各電源電圧の過電圧保護に対応する4種類を用意し、それぞれにeFuse IC単体で自動復帰するオートリトライタイプと、外部信号で復帰するラッチタイプの2種類をそろえて計8品種をラインアップする。eFuse ICを用いた加熱遮断や過電流保護強化のレファレンスデザインを開発し、同社のWebサイトで公開している。
最大入力電圧は25V、オン抵抗は34mΩ、出力電流定格は0〜4Aとなる。入力過電圧クランプ機能とFLAG(フラグ出力)機能を備え、過電流リミット精度は−17〜+14%、出力短絡反応時間は2μs。パッケージは、2.0×2.0×0.8mmのWSON8を採用した。
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