出力1500Aの厚板溶接向けデジタルサブマージアーク溶接システムFAニュース

ダイヘンは、厚板溶接向けデジタルサブマージアーク溶接システム「DIGITAL AUTOMELT」の販売を開始する。定格出力電流1500Aはデジタル制御溶接機としては世界最大で、溶接パス数削減や高速溶接により作業工数を大幅に削減する。

» 2024年07月19日 13時00分 公開
[MONOist]

 ダイヘンは2024年7月1日、厚板溶接向けデジタルサブマージアーク溶接システム「DIGITAL AUTOMELT」を発売した。単電極仕様は1090万円、二電極仕様は2010万円(各税別)で、年間200式の販売を予定する。

キャプション 溶接電源形式「WB-S1500」 出所:ダイヘン
キャプション ヘッド、キャリジ形式「SW(T)-24D」「CR-64D」 出所:ダイヘン

 溶接電源形式「WB-S1500」の外形寸法は614×1138×1260mmで、質量は323kg。定格出力電流1500Aはデジタル制御溶接機としては世界最大で、溶接パス数削減や高速溶接により作業工数を大幅に削減する。母材への入熱を抑制し、強度低下も防ぐ。

 デジタル化したことで、電流や電圧などの溶接条件を直接数値で設定できる。最大100件の溶接条件を記憶し、再現性の高い安定した溶接で脱技能化に寄与する。

 ヘッド、キャリジ形式「SW(T)-24D」「CR-64D」の適用ワイヤ径は2.4、3.2,、4.0、4.8、6.4mmで、台車走行速度は低速ギアで最大150cm/分、高速ギアで最大500cm/分。ワイヤ送給モーターとキャリジ走行モーターはエンコーダーフィードバック制御され、数値による正確な設定と精密な制御が可能だ。

 「直流(EN)」「交流」「直流(EP)」と、「定電流」「定電圧」をそれぞれ組み合わせた6つの溶接モードを搭載する。そのうち「交流定電圧モード」は、新モードとして追加した。高温割れを防止するほか、溶着量や溶け込み深さなどを調整できる。

 また、同製品はスチールウールレススタートで、従来機のように丸めたスチールウールを母材とワイヤの間に挟んで通電する手間も省ける。

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