東邦チタニウムは、同社茅ヶ崎工場内にチタン多孔質体薄板「WEBTi」の新工場を建設する。チタン多孔質体薄板は、再生可能エネルギーを用いてグリーン水素を製造する、固体高分子膜型水電解装置への活用が注目されている。
東邦チタニウムは2024年6月14日、チタン多孔質体薄板「WEBTi」を生産する新工場を建設すると発表した。約20億円を投じ、神奈川県茅ヶ崎市の茅ヶ崎工場内に、敷地面積1150m2、延床面積860m2の生産設備を設ける。
WEBTiは、耐食性や導電性に優れたチタンを多孔質化し、通液性や通気性などの特性を付与した製品だ。腐食性環境への耐性が高いことから、固体高分子膜(PEM:Polymer Electrolyte Membrane)型水電解装置における多孔質輸送層(PTL)への活用が注目されている。
新工場では、水電解能力換算で年間1GW相当のWEBTiが生産可能となる。2026年1月に営業運転を開始する計画だ。
再生可能エネルギーを用いた水電解で生産するグリーン水素は、カーボンニュートラル達成に向けた取り組みの一つとして、今後、年率約30%の需要増加が予測されている。
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