Ideinは、エッジAIプラットフォーム「Actcast」とマルチモーダルLLMを連携した画像解析ソリューション「LLM App on Actcast」の提供を開始した。エッジAI導入時のPoCを容易に実施できる。
Ideinは2024年5月29日、エッジAI(人工知能)プラットフォーム「Actcast」とマルチモーダルLLM(大規模言語モデル)を連携した画像解析ソリューション「LLM App on Actcast」の提供を開始したと発表した。
LLM App on Actcastは、クラウド上のLLMを活用して、エッジデバイス上で利用できるアプリケーションだ。疑似的なアプリ設計が可能で、自然言語でプロンプトを入力できるため、非エンジニアでも簡単に検証できる。提供開始時点では、OpenAIの「ChatGPT」などクラウドLLMのAPIを利用して、AIカメラなどエッジデバイスで撮影した画像に対する推論ができる。
企業がビジネスへのAI導入を検討する際、ビジネス価値や効果の検証よりも、ML(機械学習)モデルの精度向上などを重視してしまい、運用を踏まえた検証に進めないままPoC(実証実験)が終了することも多い。LLM App on Actcastは、PoC用ソフトウェアをプロンプトエンジニアリングで代替することで、最低限の手間とコストでビジネス価値の検証に注力できる。
小売業界での利用イメージとして、店舗の状況を遠隔で確認したい場合を挙げる。店舗責任者が店内の状況説明を求めるプロンプトを入力すると、店内のAIカメラが撮影した画像をもとに、商品の陳列に問題がないか、商品の補充が必要かどうかをLLM App on Actcastが判別し、荷出しなど必要な作業についてのコメントが得られる。
今後、Ideinはパートナー企業との協業を拡大し、さまざまな分野に向けてエッジAIの実装を進める。
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