企業が黒字になった分だけ家計の黒字が減る? 「資金過不足」の推移で確かめるイチから分かる! 楽しく学ぶ経済の話(9)(2/4 ページ)

» 2024年06月24日 05時30分 公開

意外と少ない日本の貿易額

せっかくですので少し寄り道して、国ごとの輸出や輸入の水準について国際比較してみましょう。


図2:1人当たりの財貨/サービスの輸出 図2:1人当たりの財貨/サービスの輸出[クリックして拡大] 出所:小川製作所
図3:1人当たりの財貨/サービスの輸入 図3:1人当たりの財貨/サービスの輸入[クリックして拡大] 出所:小川製作所
図4:1人当たりの財貨/サービスの純輸出 図4:1人当たりの財貨/サービスの純輸出[クリックして拡大] 出所:小川製作所

1人当たりで見ると、日本は輸出も輸入も少ないようですね。


実は日本は相対的に貿易の水準が低い国と言えます。一方でドイツは圧倒的ですね。


正味の純輸出で見ると、ドイツや韓国、イタリアは近年大きくプラスで、米国は大きくマイナスですね。日本は1990年代半ばまでプラス額が相対的に大きかったようですが、最近ではほぼゼロです。マイナスの時期もあったようですね。


はい。日米貿易摩擦や日米ハイテク摩擦と呼ばれていた時期です。ちなみに、サービスの輸出/輸入の分類は以下の表の通りです。


表1:サービスの輸出・輸入分類
輸送 旅客や貨物の輸送及び輸送に付随するサービスの取引
旅行 旅行者が滞在先で取得した財貨とサービス
宿泊費、飲食費、娯楽費、現地交通費、土産代など
渡航先への往復運賃は輸送に記録
情報・通信 情報技術に関連したサービスとして、電話やインターネット等の通信手段の利用料金、コンピュータによる情報処理、ソフトウェアの委託開発、ニュース配信、音声・映像といったコンテンツのオンライン提供サービスなど
金融・保険 金融仲介およびこれに付随するサービスとして各種銀行業務に関わる手数料など
その他 委託加工サービス、維持修理サービス、知的財産権等使用料、研究開発サービス、専門・経営コンサルティングサービス、技術・貿易関連・その他業務サービスなど

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