またカノニカルは、2010年代に日本市場に参入し、2016年には日本法人を立ち上げているが、Ubuntuと比べて、カノニカルの知名度は高いとはいえない状況にある。日本法人の人員が限られている中で、日本国内で高い知名度を持つアイ・オー・データとのライセンス契約とUbuntu Pro for Devicesの拡販は重要になってくる。なお、日本市場では、Ubuntuに対する期待は高く、直近のLTS版であるUbuntu 24.04 LTSを発表した時の調査では、日本市場におけるUbuntuへの興味は前年比で25%増、Ubuntu Pro for Devicesの採用が期待されるIoT(モノのインターネット)ソフトウェアマーケットは同28%増だったという。
(写真左)アイ・オー・データのUbuntu搭載デバイス2機種。ディスプレイの左下にあるのが高信頼性モデル、右下にあるのが省スペースPCモデル。ディスプレイ画面は高信頼性モデルのもので、WindowsのWSL機能を用いて組み込んだUbuntuから、医療費計算に用いられるORCAに接続できるようになっている。(写真右)オプティムのAIカメラサービス「AI Camera Enterprise」。カメラ画像をAI処理するサーバ側でUbuntuを使用している[クリックで拡大]
レッドハットがエッジ市場に本格参入、「Red Hat Device Edge」を展開
エンタープライズ向けLinuxディストリビューション大手のレッドハット(Red Hat)が、エッジコンピューティング市場に本格参入する。「KubeCon+CloudNativeCon North America 2022」において、産業機器向けにコンテナアプリケーションを柔軟にデプロイするソリューション「Red Hat Device Edge」を発表したのだ。
産業用PCの“CentOS難民”を救え、サイバートラストとコンテックが協業
サイバートラストとコンテックは、コンテックのFA向けコンピュータ「VPC-5000シリーズ」において、サイバートラストが提供するRHEL(Red Hat Enterprise Linux)クローンのLinux「MIRACLE LINUX 8.4」をプリインストールした新製品を開発したと発表した。同年4月中旬から受注を開始し、順次出荷する予定。