花王は、独自開発した皮脂RNAモニタリング技術を用いて、研究機関など向けに皮脂RNAを受託分析するサービスを開始する。
花王は2024年6月4日、皮脂RNAモニタリング技術を用いて、皮脂RNAを受託分析するサービスを同月から開始すると発表した。
花王が独自開発した皮脂RNAモニタリング技術は、あぶら取りフィルムで採取した顔の皮脂からRNAを抽出し、NGS(次世代シーケンシング)を用いて皮脂RNAの発現情報を網羅的に分析する。あぶら取りフィルム1枚で拭うだけで、皮膚を傷つけることなく容易に皮脂を採取できる簡便性や非侵襲性、高い分析精度を特徴とする。
検出した約1万種の皮脂RNAの発現情報は、さまざまな研究に活用できる可能性がある。同社はこれまでに、乳幼児アトピー性皮膚炎での皮脂RNA分子の変化を確認したり、加齢に伴う皮脂の変化から生物学的年齢を算出したりといった研究報告を発表している。
同サービスは、主に研究機関を対象とする。検査の受託は、未病をテーマにした検査サービス事業を手掛けるヘルスケアシステムズが担当し、検体の分析は花王が実施する。
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