不二越は、フッ素樹脂用に最適化した竪型仕様の小型射出成形機「NIF-20V」を発表した。小物成形品のインサート成形に適しており、異物混入や樹脂材料の熱劣化を低減することで、より良質なフッ素樹脂成形が可能だ。
不二越は2024年2月28日、フッ素樹脂用に最適化した小型射出成形機「NIF-20V」を発表した。同月から販売しており、価格はオープン。年20台の販売を目指す。
フッ素樹脂の成形工程では、小物成形品に適した専用装置がない、射出成形機の部品の摩耗や腐食により異物の混入が発生しやすいといった課題を抱えている。
NIF-20Vは、小物成形品のインサート成形に適した竪型仕様の小型射出成形機で、異物混入や樹脂材料の熱劣化を低減する。1サイクルごとの樹脂滞留時間を短縮して樹脂材料の熱劣化を抑制することで、高品質なフッ素樹脂成形が可能になる。
自社開発したフッ素樹脂用の耐食、高硬度合金NPR-FX25材を射出ユニットに採用したことで、耐久性が大幅に向上した。また、精密な油圧サーボシステムが射出と型締め動作を高精度に制御する。
装置と金型の小型化により、多品種、小ロットに対応可能になった。射出ユニットを容易に交換できるトーピードプランジャー方式を採用し、保守性も高めた。
据え付け寸法は1400×1900×1700mm、金型寸法は200×200×150〜250mm、型締め力は20トン(196kN)。樹脂はPFA射出成形グレードMFR15〜40に対応する。
同社はNIF-20Vの主なターゲット市場として、半導体製造装置用部品や自動車、電装部品市場を想定している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.