NECファシリティーズは、ルネサス セミコンダクタ マニュファクチュアリングの西条工場で、フッ素含有廃水処理の環境負荷低減施策を実施した。これにより、廃水処理における処理薬剤を従来比35%、処理汚泥量を同4%削減した。
NECファシリティーズは2021年12月23日、顧客工場におけるフッ素含有廃水処理の環境負荷低減施策を実施し、CO2排出量換算で従来比35%の処理薬剤の削減に貢献したと発表した。
今回の実証試験は、栗田工業と連携して、ルネサス セミコンダクタ マニュファクチュアリングの西条工場(愛媛県西条市)で実施した。半導体フッ素含有廃水処理における廃水処理薬剤と、処理に伴って排出される廃水処理汚泥の削減を目的とし、半年にわたって実証運転を行った。
廃水処理工程中のフロック間濁度やフッ素濃度を高精度かつ連続的に検知することで、フッ素系薬液を処理する薬剤量を最適化する手法を開発。栗田工業製の薬剤自動注入システムによるフロック間濁度検知制御に、フッ素濃度による制御ファクターを追加することで、最適な処理薬剤量と連続投入が可能になった。
これにより、CO2排出量換算で、半導体製造施設の廃水処理における処理薬剤を従来比35%削減した。処理汚泥量も従来比4%低減し、運転コストを年間約300万円削減した。
今後、この環境負荷低減施策を西条工場のフッ素系廃水処理未導入エリアにも提案し、さらなる環境負荷の低減を図るとしている。
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