自動旋盤のコア部品の工場刷新で需要拡大に対応、本体の組立工場も新設工場ニュース

スター精密は、スイス型CNC自動旋盤のコア部品を生産する菊川工場のリニューアルと新工場の建設を決定した。高付加価値製品と最先端モデルの組み立てが可能な新工場を建設し、月産100台の体制を確立する。

» 2024年03月05日 13時00分 公開
[MONOist]

 スター精密は2024年2月9日、スイス型CNC自動旋盤のコア部品を生産する静岡県菊川市の菊川工場のリニューアル(仮称:菊川南工場)と、本体を組み立てる新工場(仮称:牧之原工場)を静岡県牧之原市に建設することを決定した。総事業費は、菊川南工場に約100億円、牧之原工場の建設に約50億円を投資する。

 今回の決定は、スイス型CNC自動旋盤の世界的な需要拡大に対応するため、生産能力の増強などを目的とする。高付加価値製品と最先端モデルの組み立てが可能な新工場を建設し、月産100台の体制を確立する。

 菊川南工場は2024年7月に着工、2025年11月に稼働開始予定で、延床面積は約1万3700m2、建築面積は1万3000m2となる。牧之原工場は2025年5月に着工、2026年7月に稼働を開始する予定で、延床面積は約9100m2、建築面積は6900m2となる。

キャプション 菊川南工場の完成イメージ 出所:スター精密
キャプション 牧之原工場の完成イメージ 出所:スター精密

 生産設備にロボットを導入するなど、自動化やDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する。スマートファクトリー化による業務と生産効率の追求に加え、品質の向上やコストの削減を図る。

 菊川工場の工場棟は建築後35年以上を経過しており、リニューアルにより地震などの災害へ対応するBCP対策や、地政学的なリスクへの対応力を強化する。さらに、太陽光パネルなどの設置や、環境に配慮した設計、設備の導入を進めるといった取り組みにより、ZEB(ネットゼロエネルギービル)認証の取得を目指す。

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