ACSLは、小型空撮ドローン「SOTEN」をアップデートし、送電線や鉄塔付近での操作性が向上した。交流磁界が発生する場所におけるドローンの活用を促進することで、人手不足対策や安全性の向上に貢献する。
ACSLは2024年2月8日、小型空撮ドローン「SOTEN(蒼天)」をアップデートし、送電線や鉄塔付近での操作性が向上したと発表した。SOTENは、データの漏えいや抜き取り、機体の乗っ取りに対する高い耐性を備えた、国産のセキュアかつ高性能な小型ドローンだ。
SOTENは2021年12月の発売以来、インフラ点検や災害時の状況把握など広い分野で活用されており、ユーザーからのフィードバックを参考に機能や性能などを改善してきた。今回のアップデートでは、送電線や鉄塔付近などの交流磁界が発生する場所における操作性を向上した。
送電線や鉄塔の点検は熟練作業員による高所での目視点検が主流だが、労力や安全面の問題からドローンの活用が進んでいる分野だ。しかし、そのような場所では交流磁界が発生するためドローンが正しい方角を認識できず、機体の制御が困難になる課題があった。
SOTENの障害物や電波干渉がない場合の映像の最大伝送距離は4kmとなっており、今回のアップデートを含め、今後は段階的に延長していく。また、基地局アプリ「TAKEOFF」の米国版もリリース。今後も多言語版の開発を進め、積極的な海外展開を目指す。
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