商船三井は、日本とオーストラリア間におけるCCSバリューチェーンの構築に向け、JX石油開発と海上輸送などの調査、検討に関する覚書を締結した。脱炭素の取り組みを加速し、カーボンニュートラルの促進に貢献する。
商船三井は2024年2月5日、日本とオーストラリア間におけるCarbon dioxide Capture and Storage(CCS)バリューチェーンの構築に向け、JX石油開発と海上輸送などの調査、検討に関する覚書を締結したと発表した。
同覚書は、ENEOSの製油所や国内のさまざまな産業から排出されるCO2を回収した後、オーストラリアのボナイソン港に海上輸送し、同国内の貯留地に圧縮して貯蔵することで、CCSバリューチェーンの構築を進めるというものだ。
CCSは、さまざまな産業活動から排出されるCO2を分離、収集して、地下の安定した地層に圧入する技術で、カーボンニュートラルの達成に効果的な手段の1つとして注目されている。特に、再生可能エネルギーへの転換が困難な分野の脱炭素を促進するための現実的な取り組みとして期待されている。
両社の役割は、商船三井が日豪の港湾制限、CO2の輸送距離や輸送量に応じた液化CO2船型の選別、日豪間航路の海上輸送コスト試算を担う。JX石油開発は、日豪間におけるCCSバリューチェーン全体のコスト試算を担当する。
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