エム・エーライフマテリアルズは、開発したPLAスパンボンド不織布「エコライズ」が、スポーツ用品メーカーのヨネックスが販売するテニスラケット用の包装材に採用されたと発表した。
エム・エーライフマテリアルズは2024年1月18日、開発したポリ乳酸(PLA)スパンボンド不織布「エコライズ」が、スポーツ用品メーカーのヨネックスが販売するテニスラケット用の包装材に採用されたと発表した。この包装材は、2024年2月より全世界で順次販売されるテニスラケット用の包装材として使用される。
エコライズは、植物由来の生分解性プラスチックであるPLA(ポリ乳酸)を主原料としたスパンボンド不織布だ。特定の条件下で、生分解/堆肥化に対応し、米国生分解素材認証機関やベルギーのTUV AUSTRIA、日本バイオプラスチック協会など国内外の認証機関の基準を満たし、「生分解性プラ」や「バイオマスプラ」に関する認証を取得している。
なお、エコライズの高い均一性や通気性、柔軟性、熱プレスによる成型加工性など、多様な機能を付与できる特性は、お茶/コーヒーフィルターに使われる食品包装資材から農業/産業資材に至るまで幅広い分野で高く評価されている。
ヨネックスは、サステナビリティの取り組みの一環として環境に配慮したものづくりを推進しており、各種商品において、輸送時や製品の品質保護への影響を検証しながら包装削減への取り組みを進めている。
こういった取り組みの一環として、テニスラケットに付属していたナイロン製ソフトケースを廃止し、エコライズを使用した包装材を導入する。これにより、石油由来のプラスチックが主原料となる素材の使用を削減する。
ヨネックスのロゴ印字にはエンボス加工技術を、不織布の製袋には超音波ウェルダー加工技術を採用することで顔料や接着剤を使用せず環境負荷に配慮したパッケージを実現した。
なお、エム・エーライフマテリアルズは、優れた技術力で社会のニーズを形にする世界の不織布リーディングカンパニーを目指し、三井化学と旭化成の不織布事業に関する共同新設分割により2023年10月に設立した企業で、同月に営業を開始した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.