筆者 忙しいにもかかわらずスポンサーには毎晩レポートを送ってくれますよね。もちろん私は毎晩それを楽しみにしています。それによるとプレゼンテーション審査2位になったではないですか! 何年前になるかなぁ、プレゼンテーション審査の成績が上がらないということでFAの野崎先生から「関さんには金銭的支援ではなく、プレゼンテーションの指導をお願いしたい」というので、確か夜に2回ほど指導したらいきなり8位になったんですよ。その時はうれしかったなぁ。それが今回は2位ですものね、素晴らしいです。 EVはプレ大会から取り組んでいるのでもう10年以上の歴史がありますよね? やはりこのコースレイアウトではEVが強いと考えていますか?
今場さん アクセラレーション審査を見ていただければ加速の優位性は明らかですよね? そしてシフトチェンジする必要がないため、ドライバーの負担が減ることもEVの利点だと思います。
筆者 フレームはシンプルな鋼管スペースフレームですね。
今場さん はい、車重をできるだけ絞りたいので、ICV時代のノウハウを活用しています。
筆者 車重はどれくらいありますか?
今場さん 250kgです。2022年はEV最軽量賞を頂きましたが、2023年は名古屋大学さんが220kgで1位です。
筆者 さきほど企業展示コーナーでボッシュの方と話したのだけど、今ドイツではEVで150kgまで軽量化しているそうですよ。
今場さん そこまで行くともうカーボンコンポジットしかないですね。名古屋大学さんもそこを狙ってきたのでしょう。ただカーボンモノコックは納期が非常に長いので走行テストの時間を考えると2台態勢で進めなければならないと考えています。
筆者 1台は研究開発用で、裏で進めるってことですね。リアウイングに大きく「木村鋳造所」さんのロゴがありますが、どんな支援をしてもらっているのですか?
今場さん カウリングの雌型を作るための雄型を発泡スチロールで製作していただいています。ものすごいクオリティーで作っていただいています。
筆者 木村鋳造所さんならお手のものですね。私は2013年に見学させていただいて、そのデジタルモノづくりの素晴らしさに感動して勝手に原稿を書いて出版社に売り込み、採用されたことがあります。3K職場とやゆされる鋳造工場をデジタルの力で先進的現場にしてしまう技術力は目を見張るものがありますね。
今場さん はい、いろいろと刺激を受けます。明日のエンデュランスはとにかく完走を目指し、頑張りますね!
筆者 期待しています。そして今夜のレポートも楽しみにしていますね!
静岡理工科大学のエンデュランス審査は2周目の途中で走行不能となり残念ながらリタイア。抱えていた電気系トラブルが解消できなかったようです。静的審査ではベスト三面図賞、プレゼンテーション審査2位と奮闘したものの、総合29位、EV部門5位と2024年はゼッケンナンバーが少し重くなりますが、EVマシンのパイオニアとして活躍してくれることでしょう。
次回は静岡大学と京都大学のピットレポートをお伝えする予定です。お楽しみに!
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