ソリッドワークス・ジャパン主催「3DEXPERIENCE World Japan 2023」(会期:2023年12月1日)の基調講演で示された3D設計開発ソリューション「SOLIDWORKS」の今後の方向性、イノベーションプラットフォームとしての役割を果たす「3DEXPERIENCE Works」について、同日行われたプレスラウンドテーブルの情報を交えながら紹介する。
ソリッドワークス・ジャパンは2023年12月1日、年次ユーザーカンファレンス「3DEXPERIENCE World Japan 2023 IMAGINE〜発想する次の時代に向けて〜」を開催した。本稿では、基調講演で示された3D設計開発ソリューション「SOLIDWORKS」の今後の方向性、イノベーションプラットフォームとしての役割を果たす「3DEXPERIENCE Works」について、同日行われたプレスラウンドテーブルの情報を交えながら紹介する。
基調講演では、SOLIDWORKSとダッソー・システムズのクラウド基盤である「3DEXPERIENCEプラットフォーム」との融合による価値創出を推進する新たなポートフォリオ(3DEXPERIENCE Works)の責任者である、3DEXPERIENCE Works&CRE担当 シニアバイスプレジデントのGian Paolo Bassi(ジャン・パオロ・バッシ)氏が登壇し、プラットフォームの重要性と3DEXPERIENCE Worksの位置付けについて次のように説明した。
「イノベーションにつながる“価値”は、人、アイデア、データ、そしてソリューションを1つのプラットフォームで結び付けることにより創出されるものだ。そのために、われわれはプラットフォームを提供する必要があると考えている。SOLIDWORKSのエコシステムの中で最も重要な変革をもたらすものが、3DEXPERIENCE Worksポートフォリオだ。SOLIDWORKSは、3DEXPERIENCEプラットフォームとの融合により機能が拡張され、設計、シミュレーション、製造、管理、マーケティングの5つの業務領域に対して価値を創出するイノベーションプラットフォームへと進化する」(バッシ氏)
そして、価値創出を支援するイノベーションプラットフォームとして、「単一の統合された環境であること」「AI(人工知能)を活用した完全な自動化により生産性/労働力を増強すること」「現実世界に忠実なあらゆるシミュレーションをサポートすること」の3つのポイントに注力し、3DEXPERIENCE Worksの構築を進めてきたという。
さらに、バッシ氏は「イノベーションの実現には継続的な変革(トランスフォーメーション)が必要だ」と述べ、3DEXPERIENCE Worksの必要性を訴える。変革とは、無限のコンピューティングパワーとスケーラビリティを獲得するためのクラウドを活用した“デジタル変革”、統一されたデータ基盤/シームレスなコラボレーション環境を提供する“テクノロジー変革”、全ての関係者が共通のプラットフォーム上で常に最新の同じデータにアクセスでき、その価値をビジネスの成長へとつなげていく“ビジネス変革”の3つを指し、「3DEXPERIENCE Worksがこれらの変革を後押しし、価値創出を加速する」とバッシ氏は説明する。
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