イノベーション創出に必要な3つの変革を後押しする「3DEXPERIENCE Works」3DEXPERIENCE World Japan 2023(2/3 ページ)

» 2023年12月07日 09時00分 公開
[八木沢篤MONOist]

単に製品を提供するだけの時代は終わった

 続いて基調講演に登壇したのは、2022年2月にバッシ氏からSOLIDWORKSブランドCEO(最高経営責任者)を引き継いだ、SOLIDWORKS CEO 兼 R&D担当バイスプレジデントのManish Kumar(マニッシュ・クマー)氏だ。

SOLIDWORKS CEO 兼 R&D担当バイスプレジデントのマニッシュ・クマー氏 SOLIDWORKS CEO 兼 R&D担当バイスプレジデントのマニッシュ・クマー氏[クリックで拡大]

 クマー氏は「単に製品を提供するだけの時代は終わった。企業はエクスペリエンス(経験/体験)を提供することを考えなければならない」と指摘し、エクスペリエンスは設計だけで生み出せるものではなく、「総合的なアプローチで考える必要がある」(クマー氏)との考えを示す。

 そして、エクスペリエンスを提供するための具体的なアプローチとして、クマー氏は「製品/サービスとしての機能的価値を満たすこと」「堅牢(けんろう)であること」「誰もが購入できる適切な価格設定であること」「顧客の感性に響くデザイン的な魅力があること」「計画通りに市場に製品/サービスを届けること」を挙げ、「3DEXPERIENCE Worksポートフォリオが、エクスペリエンスを提供するために必要な全てをSOLIDWORKSユーザーに解放する。それこそが3DEXPERIENCE Worksの目的だ」(クマー氏)と強調する。

 3DEXPERIENCE Worksポートフォリオにより、クラウド上の3DEXPERIENCEプラットフォームとの接続が可能になったSOLIDWORKSについて、クマー氏は「SOLIDWORKSはクラウド製品であり、“WITH the cloud(クラウドと一緒に使う形態)”と“ON the cloud(クラウド上で使う形態)”の2種類が用意されている」と説明する。

 前者はデスクトップ版のSOLIDWORKSと2023年10月から提供開始している「Cloud Services」との組み合わせ、あるいはクラウド接続版のSOLIDWORKS(3DEXPERIENCE SOLIDWORKS)のことを意味する。そして、後者は“フルクラウド”の設計開発環境として提供されている「SOLIDWORKS CLOUD」のことを指す。「SOLIDWORKS CLOUDは次の世代に向けた設計開発環境として提供しており、いつでもどこでも、どのようなデバイスからでも使うことができる」(クマー氏)。

SOLIDWORKSにはクラウドと一緒に使う形態とクラウド上で使う形態の2通りがある SOLIDWORKSにはクラウドと一緒に使う形態とクラウド上で使う形態の2通りがある[クリックで拡大] 出所:ソリッドワークス・ジャパン

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