パナソニック ホールディングスは「2023国際ロボット展」において、屋外走行可能な自律移動ロボット基盤や、力制御可能なモジュール型ロボット、多様な把持を可能とするロボットハンドなど、開発中のロボット技術群を参考出展した。
パナソニック ホールディングスは「2023国際ロボット展」(2023年11月29日〜12月2日、東京ビッグサイト)において、屋外走行可能な自律移動ロボットプラットフォームや、力制御可能なモジュール型ロボット、多様な把持を可能とするロボットハンドなど、開発中のロボット技術群を参考出展した。
新たに参考出展した「自律移動プラットフォーム」は、既に公道実証などを進めている搬送ロボット「ハコボ」などの知見を生かしながら、自律移動用の機能だけを切り出してパッケージ化したものだ。自律移動プラットフォームは、幅600mm×奥行き1030mm×高さ470mmで、機体重量は約70kg、搬送重量は約80kgとなっている。速度は時速6kmだという。
ポイントになるのが、安全性能などで既に標準の取得や規制対応ができている点だ。機能安全としてはIEC 62061の認証を取得しており、改正道路交通法を踏まえた公道走行にも対応している。導入企業は自律移動に関する機能について新たに開発する必要はなく、用途に応じた上物を開発できればすぐにビジネス活用が可能となる。「公道走行への対応などを進めるには多くの開発リソースや開発期間が必要になる。同等の自律移動機能を備えたロボットを開発しようとすれば1年以上かかるケースあるが、その開発リソースや期間を大幅に短縮できる利点がある」とパナソニック ホールディングス マニュファクチャリングイノベーション本部 ロボティクス推進室 戦略企画課 戸島亮氏は語っている。
用途としては、移動販売や屋外公道配送、工場内のAMR(自律搬送ロボット)としての活用、見回りや警備などを想定する。ただ「ビジネスモデルなどはまだ検討していく必要がある。デバイスとしての販売なのか、サブスクリプションサービスのような形なのか、さまざまなやり方が考えられる。ビジネスモデルに合わせて、デバイスそのもののコストなども変わってくる」(戸島氏)としている。
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