Hall 4では射出成形機、押出成形機による新機能を用いたリサイクル材の有効活用、樹脂使用量の削減を提案する。新たに投入する型締め力3000t(トン)クラスの超大型全電動式射出成形機「EC3000SXIII」はVR(仮想現実)ゴーグルを用いてバーチャル展示する。車体軽量化に伴う大型樹脂部品の需要拡大に対応する。
サブ射出装置「EC Plus」を使ったサンドイッチ成形によるマテリアルリサイクルも披露する。サンドイッチ成形により粉砕材をコア層に用いることで外観品質を保ちつつマテリアルサイクルを実現している。
EVの航続距離を確保するために求められる軽量化ニーズに対応する、低圧物理発泡と精密コアバック成形による樹脂使用量の削減も紹介する。
Hall 5では特別セミナーとして、10月31日に自動車部品工業会の松島正秀氏がCASEと自動車部品の動向をテーマに講演する。11月1日にはマクニカの阿部幸太氏が失敗、成功事例から学ぶDX(デジタルトランスフォーメーション)について、11月2日には、三菱ケミカルの田中圭氏が高機能ポリカーボネート樹脂や炭素繊維ペレットについて講演する。特別セミナーは御殿場工場のHall 9でも中継で視聴できる。
Hall 6ではシート製造装置の自動化や予防保全のデジタル化を提案する。自動化では従来では不可能されていた通紙までの自動化を試みる技術を、デジタル化ではセンサーを活用してバレルの損耗状態を見える化する技術を紹介する。
Hall 7ではリチウムイオン電池向けセパレータフィルム製造装置から、二軸混練押し出し機やキャスト機、縦延伸機、抽出装置といった主要ユニットを展示する。Hall 8では二軸混錬押し出し機を用いたアップサイクルコンパウンドを紹介する。
Hall 9ではアルミ大物部品への対応をテーマに、新制御装置を搭載した環境負荷低減型のダイカストマシン「DC400R2-EM」を展示する。電動型締め機構を標準搭載することでドライサイクルタイムを従来機比約30%削減した。新たに開発した門形マシニングセンタ「MPC 3120H」も披露、粗加工用のスナウト(ワークの上面を加工するためのヘッド)と仕上げ加工用のアタッチメントが併用可能で、段取り時間と加工時間を短縮する。
芝浦機械 常務執行役員 営業戦略本部長の長谷川豊氏は「GX(グリーントランスフォーメーション)の一躍を担うEVを中心とした取り組みと、DX(デジタルトランスフォーメーション)の活用によるサステナビリティの追求を通した付加価値提案を基軸とした展示をご覧いただきたい」と語る。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.