図4では、実験システムを構成するArduinoの制御ブロックとパワーブロックをそれぞれミニブレッドボード上に組み立てて結合させています。直接見えてはいませんが、GPIOの10番はArduinoの裏を通してこの場所に出しています。図4左側のArduinoが搭載されているブレッドボードの青い可変抵抗のノブを回すと周波数が変化します。図4右側のブレッドボードのパワーブロックでは、コイルから下に伸びている緑と赤の電極間で放電が起こります。この電極間の距離の調整は非常に微妙な作業で、離し過ぎると放電が起こりません。ここで注意していただきたいのが、電極の調整は必ず電源を切ってから行うということです。動作中に触ると感電する恐れがあります。
パワーブロックに供給する電圧ですが、本来のキットが3.7Vで動作するように設計されているようなので3.7V固定としました。
周波数の設定については、数百Hzから放電が始まります。1kHz弱のあたりでパワーブロックの消費電流は最大になり、1Aを超える場合もあります。そこからさらに周波数を上げていくと、消費電流は徐々に下がっていきますが放電は続きます。そして10kHzあたりまで来ると消費電流は100mAを下回るほどになってきます。それ以上に周波数を上げていくと消費電流は下がるのですが、放電の勢いがなくなってきます。
デューティー比は50%固定としました。あまり定量的なデータに基づいた考察ではないのですが10KHz前後が消費電流と放電の勢いからみて適切な設定かと思います。
図5は実験時の放電の様子です。周波数は10KHz前後でデューティー比は50%、電圧は3.7Vです。
もう少し詳細なデータに基づいた記事を書くべきなんでしょうが、ただ放電プラズマを見たいという欲求が勝り、データの記録がおろそかになりました。今回の記事から、何か楽しそうにやってるなという感じが伝われば筆者冥利につきます。
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