カシオ計算機は「日本ものづくりワールド 2023」に出展し、工場でプロジェクターによりさまざまなモノに映像を映すことでモノづくり支援や注意喚起などを可能とする「プロジェクションAR」について紹介した。
カシオ計算機は「日本ものづくりワールド 2023」(2023年6月21〜23日、東京ビッグサイト)に出展し、工場でプロジェクターによりさまざまなモノに映像を映すことでモノづくり支援や注意喚起などを可能とする「プロジェクションAR」について紹介した。
プロジェクションARは、カシオ計算機の造語で、物体にプロジェクターから出力された映像を重ね合わせ、現実世界にあるものとデジタル情報を融合して表示することで、今までにない価値創出を目指したものだ。その重点領域の1つとして位置付けているのが「工場」であり、今回は工場向けの活用事例などを紹介した。
事例として紹介されたものの1つが、カシオ計算機の工場である山形カシオ内のプロジェクター製造ラインで既に使用されている外観検査を支援したソリューションだ。これは上部のプロジェクターから、作業手順書と実際に作業を行う位置を示す映像を表示し、作業者はその表示部分を作業手順書通りに作業すればよいだけというものだ。「ポイントは非常に簡単だということだ。現在使用されているシステムでも、表示内容はPowerPointで作成しており、オフィスツールが使えれば誰でも現場で作ることができる利点がある。現場発のちょっとした改善にもすぐに使える」(担当者)は語っている。
また、OKIが展開するセル生産の作業を支援する屋台型のシステム「プロジェクションアセンブリーシステム(PAS)」のプロジェクター部分にカシオ計算機のプロジェクターを組み込み、組み立て支援システムとして展開する例などを紹介した。
この他、工場内のアンドンの代わりとして、プロジェクターを用いて大画面でさまざまな情報を映したり、駐車場の空きスペースなどを自動で示したりするような使い方を提案した。「工場からの引き合いは高まってきている。さまざまな用途を見せていくことで活用の実例を広げていきたい」(担当者)。
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