せっかくですので、統計データを見てみましょう。
これが内閣府で公表されている日本の国内総生産(青)の長期推移グラフです。経済的な豊かさを表すには人口1人当たりの数値も重要ですので、1人当たりGDP(緑)も併記しておきました。
このグラフを見ると1990年代までは順調に成長していますが、1997年にピークに達してからはほぼ横ばい状態ですね。国内総生産はおおよそ500〜550兆円の辺りを行ったり来たりしているように見えます。1人当たりGDPも400〜450万円の範囲で停滞しているように見えます。
そうですね、日本の経済は1990年代後半をピークにして、さまざまな面で停滞が続いています。国内総生産にもその状況が表れています。バブル崩壊の影響も大きいと思われますが、リーマンショックやコロナ禍による経済的な落ち込みも確認できますね。
付加価値が停滞しているということは、先ほどおっしゃっていたように、その後に続く経済活動にもさまざまな影響が出てくるのでしょうか?
もちろんそうですね。経済活動は国内総生産が基本となりますので、これが増えない限りはその分配である私たちのお給料も、消費や貯蓄もなかなか増えません。
なるほど、日本はスタート時点で既につまずいてしまっているのですね。この先どうなってしまうのか、とても不安です。
日本の状況がなぜこうなっているのか、そして今後に向けての展望が見いだせるのか、この後に続く経済構造を理解していくと、色々と見えてくると思いますよ。
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