製造業が見直すべき、Webアクセスからの受注率の低さを改善するポイント間違いだらけの製造業デジタルマーケティング(3)(1/3 ページ)

コロナ禍で製造業のマーケティング手法もデジタルシフトが加速した。だが、業界の事情に合わせたデジタルマーケティングを実践できている企業はそう多くない。本連載では「製造業のための正しいデジタルマーケティング知識」を伝えていく。第3回のテーマは「製造業がデジタルマーケティングで得られる価値」だ。

» 2023年05月16日 08時00分 公開

 前回の記事では、問い合わせを獲得できない製造業のWebサイトの多くが、そもそも新規ユーザーに見られていないという実情をお伝えして、その解決策を示した。しかし、新規ユーザーを獲得できても、そこから新規顧客の受注につなげるには、乗り越えねばならない壁がまだある。第3回の本記事では、新規ユーザー獲得後の第2、第3の壁と、それを乗り越える方法について紹介する。

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Webマーケティングにおける3つの壁

 前回の記事でも紹介したが、Webマーケティングにおいて受注を獲得する前には3つの壁が存在する。

3つの壁[クリックして拡大] 出所:テクノポート

 最初の壁は「新規ユーザー獲得」にある。指名検索(自社名や自社製品名を使ったキーワードによる検索)ではなく、新規ユーザーの獲得につながるキーワードによるアクセスがあるかどうかがポイントだ。

 第2の壁は、新規ユーザーのアクセスは集めているのに「問い合わせにつながらない」という問題だ。第3の壁は問い合わせからの「受注に至らない」というもので、この場合はWebに限らず営業体制全体を含めて原因を探る必要がある。

 以下では第2、第3の壁を乗り越えるための手法を解説していく。

第2の壁を乗り越えるための3ステップ

 第2の壁は「新規ユーザーからのアクセスは獲得できているが、問い合わせにつながらない」だ。これを乗り越えるには、まず自社サイトがどのような検索キーワードでアクセスを獲得しているのかを把握する必要がある。その上で、ターゲット顧客の購買フローを描き、問い合わせにつながりやすい検索キーワードに的を絞り対策を実施する。具体的には以下の3ステップで進める。

(1)自社サイトの流入状況を把握する

 まずはGoogle Analyticsを使い、新規ユーザーの流入チャネルを確認する。この時にアクセスをOrganic Search(自然検索による流入)で獲得できていなければ、そもそも新規ユーザーからの獲得ができていないことになる。この場合は前回の記事を見直してほしい。

 次にSearch Consoleを使い、検索クエリ(検索者が検索エンジンで使用したキーワード)を確認する。Organic Searchからアクセスを獲得できているが、問い合わせにつながらない場合、検索クエリに以下の傾向が見られることが多い。

  1. 指名検索(社名や商品名)での流入がほとんど
  2. そもそも顧客ターゲットではないユーザーが使いそうなキーワードで流入が多い(自由な題材でブログを運営しているサイトなどで多い)
  3. ターゲットユーザーが使いそうなキーワードだが、問い合わせに直結しない情報収集系のキーワードが中心となってしまっている

(2)顧客の購買フローを描いてみる

 前項で記載した1、2に当てはまる場合は、最初の壁でつまずいているケースだ。前回の記事を見直してほしい。3の場合は、ターゲット顧客を想定した購買フローを描いてみることをお勧めする。これは、ターゲット顧客が購買に至るまでのステップを分けて、行動、使用する検索キーワードを整理するというもので、よく言われるカスタマージャーニーマップと同じようなものだ。

購買フロー例(FA機器を扱うメーカーの場合)[クリックして拡大] 出所:テクノポート
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