デザイン面でのポイントについて、40周年記念モデル“第3弾”製品のデザインを担当した同社 技術本部 デザイン開発統轄部 第一デザイン部 Gデザイン室の森翔馬氏は「GMW-B5000PG/GMW-B5000PSのベゼルはあえてヘアラインなどの仕上げは入れず、深層硬化処理の特徴を前面に見せ、ボタンはミラー仕上げできらめきを、バックルは深層硬化処理を残しながらも、ヘアライン仕上げを入れることで、各パーツの質感にコントラストを与えた」と説明する。
そして、初号機のデザインを復刻し、傷の付きやすいケースバック、遊環、美錠といったメタルパーツに、再結晶化処理と深層硬化処理を施したDW-5040PGのデザインのポイントについて、森氏は「オリジンのデザインを忠実に継承しながら、メタルパーツ部に深層硬化処理を施して、それぞれIP処理を施すことで特別感をアップさせている。また、G-SHOCKの進化の方向性の一つとして環境への配慮も図っており、ベゼルとバンドには、バイオマスプラスチックを採用している」と説明する。
ちなみに、カシオのアウトドア用腕時計「PRO TREK PRG-340」のベゼル部に、三菱ケミカルグループのバイオマスプラスチック「DURABIO(デュラビオ)」が採用されているが、DW-5040PGには別のバイオマスプラスチックが用いられており、従来モデルと同等の強度を確保しているとのことだ。
G-SHOCKブランドは、現在ライフスタイルのベースとなる環境への配慮にも注力しており、“タフ”をベースにしながらバイオマスプラスチックやプラスチックレスな梱包(こんぽう)などを採用し、プラスチック使用量を抑えた「リデュース」、そしてG-SHOCKとの親和性の高い「海の保護」、耐久性を高めて長く使える「ロングライフ」の3つのキーワードをベースに、商品開発を進めているという。
今回の40周年記念モデル“第3弾”製品では、前述の通り、DW-5040PGのベゼルとバンドにバイオマスプラスチックを採用する他、GMW-B5000PG/GMW-B5000PSは光を動力とするソーラー発電に対応している。
さらに、製品の一部でもあるパッケージに関しても環境配慮がなされており、GMW-B5000PG/GMW-B5000PSの外箱は再生紙を使用し、印刷にはベジタブルインキ(植物油インキ)が用いられている。また、内箱には再生プラスチックを用いたケースを用意する。DW-5040PGについても再生紙を使用した外箱を採用しているが、内箱にも再生紙が使われており、パルプモールド成形によりG-SHOCKの「G」の文字の形をしたパッケージに仕上げている。
「今回のG-SHOCK40周年企画は、単なるオリジンのオマージュではなく、タフさと美しさを共存させ、CMF(色、素材、仕上げ)の進化とグリーン(環境配慮)という現代の解釈を掛け合わせて進化したラインアップとなっている。今後もG-SHOCKファンの皆さまや新規ユーザーの皆さまに楽しんでもらえる、共感してもらえるブランドとして成長させていきたい」(泉氏)
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