APPLE TREEは「TCT Japan 2023」に出展し、FLASHFORGE製の業務用3Dプリンタ「Creator 4S」を訴求。幅広い材料を用いた大型造形が可能で、100万円台で購入できる。
APPLE TREEは、3Dプリンティング/AM(アディティブマニュファクチャリング)技術の総合展示会「TCT Japan 2023」(会期:2023年2月1〜3日/会場:東京ビッグサイト)において、大型造形を可能にする業務用FDM(熱溶解積層)方式3Dプリンタ「Creator 4S」(FLASHFORGE製)を展示し、幅広い材料に対応した汎用(はんよう)性の高さや価格メリットについてアピールしていた。
Creator 4Sは、試作から最終製品の製造まで対応した業務用3Dプリンタであり、カーボンファイバー(炭素繊維)やナイロン、スーパーエンジニアリングプラスチック(スーパーエンプラ)といった幅広いフィラメント(約20種類に対応)を用いた大型造形を可能にする。
最大造形サイズは400×350×500mmで、積層ピッチは0.4〜0.05mm。大きなモデルでも分割することなく一体でそのまま造形することができる。「最終製品そのものや製品に組み込まれるパーツの造形に活用できる。ただ、まだ日本では最終製品の製造に用いられるケースは少なく、試作や製造現場で必要になる治具の製作に活用しているお客さまが多い」(説明員)。
Creator 4Sのエクストルーダーはダイレクト式で、左右に独立して稼働する独立型デュアルエクストルーダーを採用する。これにより、左右対称のモデルを同時造形する「ミラー」、同素材や異素材の組み合わせで2色造形を行う「2色」、左右同時に同じモデルを造形する「コピー」といった多彩な造形が可能となっている。
また、エクストルーダーは用途(対応フィラメント)ごとに3種類をラインアップ。PLAやABS、PC(ポリカーボネート)などの工業用フィラメントに対応する「Extruder-HT(左右)」およびPA-CF(炭素繊維配合ナイロン)などの炭素繊維フィラメントに対応する「Extruder-HS(左右)」が標準で付属する他、TPU(熱可塑性ポリウレタン)に対応する軟性フィラメント向けの「Extruder-F」をオプションで用意している。
ビルドチャンバー(庫内)の温度を最高65℃まで温めることが可能なヒートチャンバーを搭載しており、一定の温度をキープしながら、反りなどを抑えた安定した造形が可能だとする。
Creator 4Sの競合優位性について、説明員は「大型造形が可能で、業務用をうたうFDM方式の3Dプリンタは世の中に複数存在しているが、Creator 4Sは造形品質や安定性、大型造形対応、使用可能な材料の種類といった業務用途で求められる要件を満たしつつ、100万円台で購入できる。これは非常に大きなアドバンテージだといえる」とアピールする。
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