日産と三菱自がEVなど値上げ、リーフは上位グレードで100万円アップ電動化

日産自動車は2022年12月22日、電気自動車(EV)の「リーフ」「サクラ」の価格改定を発表した。グレードによって、リーフは37万1800〜102万8500円、サクラは10万100〜16万600円の値上げとなる。

» 2022年12月23日 06時00分 公開
[齊藤由希MONOist]

 日産自動車は2022年12月22日、電気自動車(EV)の「リーフ」「サクラ」の価格改定を発表した。グレードによって、リーフは37万1800〜102万8500円、サクラは10万100〜16万600円の値上げとなる。

 三菱自動車も同日、プラグインハイブリッド車(PHEV)の「アウトランダー」とEV「eKクロスEV」の価格改定を発表した。全グレードでアウトランダーが22万円、eKクロスEVが14万8500円の値上げとなる。

 バッテリー材料をはじめとする原材料価格や、輸送費など全般的なコスト上昇が値上げの要因だとしている。両社とも、装備の追加など一部改良を伴わない値上げだ。

アウトランダーとeKクロス EVの改定前後の価格
車種 グレード 改定前 改定後 価格差
アウトランダー M 462万1100円 484万1100円 22万0000円
G(5人乗り) 495万9900円 517万9900円
G(7人乗り) 505万1200円 527万1200円
BLACK Edition(5人乗り) 504万7900円 526万7900円
BLACK Edition(7人乗り) 513万9200円 535万9200円
P 548万5700円 570万5700円
eKクロス EV G 239万8000円 254万6500円 14万8500円
P 293万2600円 308万1100円

サクラの改定前後の価格
駆動方式 バッテリーサイズ グレード 改定前 改定後 価格差
2WD 20kWh S 233万3100円 249万3700円 16万0600円
X 239万9100円 254万8700円 14万9600円
G 294万0300円 304万0400円 10万0100円

リーフの改定前後の価格
駆動方式 バッテリーサイズ グレード 改定前 改定後 価格差
2WD 40kWh X 370万9200円 408万1000円 37万1800円
XV セレクション 394万6800円 431万8600円
G 407万6600円 444万8400円
NISMO 418万2200円 464万2000円 45万9800円
60kWh e+ X 422万5100円 525万3600円 102万8500円
e+ G 480万5900円 583万4400円

コスト負担大きく

 業績に与える原材料価格や輸送費の負担は大きくなっている。2022年4〜9月期決算の営業利益の増減要因をみると、日産自動車が原材料費の高騰で1228億円、三菱自動車は原材料価格などで396億円、輸送費で69億円のマイナス影響を受けている。

 2022年度通期の業績見通しでは、三菱自動車は前年度と比べて原材料価格などで959億円、輸送費で200億円のマイナス影響が出ると見込んでいる。日産自動車は原材料の高騰が前年度に比べて2450億円の減益要因になると想定している。

 また、2022年度の上半期に発表した通期の業績予想と比べても、日産自動車は原材料のマイナス影響を350億円引き上げている。三菱自動車は原材料価格で67億円、輸送費で45億円の減少と見込む。

日産自動車(左)と三菱自動車(右)の2022年度上期の営業利益の増減要因[クリックで拡大] 出所:日産自動車、三菱自動車
日産自動車(左)と三菱自動車(中央、右)の2022年度通期の営業利益の増減要因[クリックで拡大] 出所:日産自動車、三菱自動車

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