共感せずにはいられない!? 中国部品メーカーで生じる品質トラブル事例が大人気 : メカ設計 年間ランキング2022 (3/3 ページ)
さて、最後に年間ランキングTOP10には入らなかった編集部注目記事をご紹介したいと思います。
2022年に取り上げたニュースの中で特に衝撃を受けたのが、突如発表された「プロトラブズ日本法人の閉鎖」についてです。MONOistでは2022年6月2日にニュース記事「オンデマンド受託製造のプロトラブズが日本法人を閉鎖へ、13年の歴史に幕 」として取り上げています。
2009年の日本法人の立ち上げ以来、度々MONOistでも担当者インタビューや工場取材、サービス強化などに関するニュースを取り上げてきましたが、「まさか撤退するとは……」というのが正直な感想で、2022年に入ってからもCNC切削加工サービスに「長納期オプション」を追加するなど、顧客ニーズに寄り添った新たなサービス展開にも力を入れていましたし、2022年6月開催の「日本ものづくりワールド 2022」の出展も予定されていました。
この一報を受け、SNSでも困惑している方が多く見られました。また、プロトラブズとの業務提携により実現していた、ミスミグループ本社のオンライン機械部品調達サービス「meviy」のラピッドプロトタイピング(RP)への影響について心配する声も上がっていました。
久しぶりに、プロトラブズ日本法人のWebサイトにアクセスしてみましたが、「プロトラブズ合同会社は日本法人としての業務を終了しております。今後のご注文に関してはプロトラブズUKにて対応させていただきますが、顧客情報の引き継ぎはなく新規アカウント作成と対応は英語のみとなりますのでご了承ください。また5軸形状・多数量の切削加工または板金加工をご検討の方にはプロトラブズグループのHUBSをご利用ください」とありました……。
久しぶりにプロトラブズ日本法人のWebサイトにアクセスしてみると……(2022年12月21日時点)[クリックで拡大]
一方、meviyのラピッドプロトタイピングサービスに関しては、一時的な影響はあったものの2022年9月時点で見積もり依頼と注文受付を再開しています。ただし、調達先についてはプロトラブズUKに変更されています。これに伴い、これまで最短1日〜12日目出荷まで選択可能だった納期に関しても、全て標準8日目出荷に変わっています。また、図面データも見積もり&製作のためにプロトラブズUKに提供される他、外国為替および外国貿易法が定める安全保障貿易管理手続きのため、該非判定が必要になるなど、いくつか変更点があるので注意が必要です。
以上、2022年の年間ランキングは昨年(2021年)同様、MONOistらしい骨太の解説記事が大半を占める結果となりました。来年はどんな記事がランクインするのか!? 既に新連載や新企画の実現に向けて動き出しているので、ぜひご期待ください! (以下、ランキング再掲)
2022年1月1日〜12月20日
このランキングは、MONOistで2022年に公開されたメカ設計関連の記事の閲覧数を基に作成しています。
⇒ MONOist年間ランキングのバックナンバー
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