業務効率化の道具箱(7)ターミナルソフト「RLogin」を使ってみよう山浦恒央の“くみこみ”な話(160)(3/3 ページ)

» 2022年12月22日 08時00分 公開
前のページへ 1|2|3       
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

5.RLoginを動かしてみよう

 今回は、下記を試します。

  • プログラムの実行
  • 画面分割
  • 背景の設定

5.1 プログラムの実行

 RLoginからプログラムを作成し、実行します。なお、gccをインストールしていない場合はスキップしても構いません。

5.1.1 プログラムを記述する

 下記に示すプログラムを入力してください。筆者は、viエディタでやりましたが、使い方が分からない人は、ファイルをUbuntu上で作成しても構いません。

//helloworld.c
#include <stdio.h>
int main(void){
	printf(“hello world\n”);
	return 0;
}

5.1.2 プログラムを実行する

 任意のディレクトリに移動後、下記に示すコマンドを実行し、プログラムを実行します。

gcc helloworld.c
./a.out

 出力結果に、「HelloWorld」と出ればOKです。リモート接続しているだけなので当たり前ですね。

5.2 画面分割

 続いて画面を分割します。上部メニューから「ウィンドウ(W)」→「横方向に分割(W)」を選択します(図8)。

RLoginのウィンドウ分割操作 図8 RLoginのウィンドウ分割操作

 図8は、RLoginの画面分割の操作方法を示したものです。「横方向に分割」を選択すると、図9に示す通り、画面が分割できます。

RLoginのウィンドウ分割の様子 図9 RLoginのウィンドウ分割の様子[クリックで拡大]

 図9の通り、画面が2つに分割できることが分かります。画面分割方法はいろいろ設定できます。例えば、以下のように3分割も可能です(図10)。

画面を3分割した例 図10 画面を3分割した例[クリックで拡大]

 図10は画面分割のイメージ図です。左にはプログラム、右上にタスクマネジャー、右下にプログラムの実行結果を表示しており、ウィンドウの組み合わせは自由です。

5.3 背景の設定

 次は背景を変更し、IPアドレスを表示します。上部メニューの「表示(V)」→「オプション設定(P)」を選択します(図11)。

オプション設定の様子 図11 オプション設定の様子

 図11から「オプション設定(P)」を選択すると、図12を表示します。

背景設定画面 図12 背景設定画面[クリックで拡大]

 図12は、RLoginの背景設定の画面です。下記を設定し、「OK」を選択します。

  • テキスト描画の「バックグランド画像にテキストを追加」にチェックする
  • 文字色の色をクリックし、任意の色を設定する

 「OK」を選択すると、図13のように背景にIPアドレスを表示できます。

背景の様子 図13 背景の様子[クリックで拡大]

 図13に示す通り、接続先のIPアドレスの「192.168.56.103」を表示できていることが分かります。

6.おわりに

 業務を効率化する方法はさまざまですが、世の中のツールの動向をチェックし、活用することも大事です。今回は、RLoginというツールを紹介しました。このツールでは、SSH接続、画面分割、背景の設定が簡単にできます。ぜひ、自分の道具箱に入れておき、活用いただければと思います。

山浦先生の書籍が発売中です!

 前々シリーズ「ソフトウェア技術者のためのバグ百科事典」を大幅に加筆、修正した山浦恒央先生の書籍「ソフトウェア技術者のためのバグ検出テキスト」が日科技連出版から好評発売中です。連載でも取り上げた、「要求仕様書のバグ」「実装抜けのバグ」「テスト業務のバグ」など、バグを36種類に分類して解説しています。囲碁や将棋であれば、「相掛かり」「矢倉」「四間飛車」「藤井システム」のような戦法を網羅した内容になっています。

 前著「ソフトウェア技術者のためのバグ検出ドリル」(2019年11月刊行)も好評発売中です。実際にバグを含む要求仕様書、設計書、コーディング、デバッグ、保守を具体的に取り上げ、練習問題として31問を出題しました。同書は、囲碁や将棋における「次の一手」的な問題であり、ピンポイントの場面を取り上げ、実践力を鍛えることを目的としています。

 両書とも興味のある方は、Amazon.comや書店でチェックしてください!

【 筆者紹介 】
山浦 恒央(やまうら つねお)

東海大学 大学院 組込み技術研究科 非常勤講師(工学博士)


1977年、日立ソフトウェアエンジニアリングに入社、2006年より、東海大学情報理工学部ソフトウェア開発工学科助教授、2007年より、同大学大学院組込み技術研究科准教授、2016年より非常勤講師。

主な著書・訳書は、「Advances in Computers」 (Academic Press社、共著)、「ピープルウエア 第2版」「ソフトウェアテスト技法」「実践的プログラムテスト入門」「デスマーチ 第2版」「ソフトウエア開発プロフェッショナル」(以上、日経BP社、共訳)、「ソフトウエア開発 55の真実と10のウソ」「初めて学ぶソフトウエアメトリクス」(以上、日経BP社、翻訳)。


前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.