NECは、建設現場などに設置したカメラの映像を用いて、複数の人物の異なる作業内容をリアルタイムで認識する技術を開発した。人物や物体の視覚的特徴、人物の姿勢の特徴など、さまざまな特徴間の関係性を統合的に解析できる。
NECは2022年11月28日、建設現場などに設置したカメラの映像を用いて、複数の人物の異なる作業内容をリアルタイムで認識する技術を開発したと発表した。2023年度の実用化を目指す。
同技術は、カメラの映像から、人物や物体の視覚的特徴を解析する。加えて、人物の姿勢の特徴や位置情報、使用する道具や重機などの物体の種別情報、人物の周辺環境の視覚的特徴など、さまざまな特徴間の関係性を統合的に解析できる。
一般的な行動解析技術では人物や物体の視覚的特徴のみが用いられるが、同技術では解析、深層学習を用いて、各作業内容の認識でどの特徴が重要かを重み付けする。これにより、建設現場のように多くの人で混雑した環境でも、多様な作業内容をそれぞれ認識できる。
NECは同技術に関して、大和ハウス工業と共同で、2022年3〜5月に戸建住宅の建築現場で実証実験を実施した。実験の結果、転圧や根切り、埋め戻し、コンクリート打設、鉄筋組みといった、複数の作業内容を認識できることを確認した。これにより、現場作業者による各作業の作業時間を10%以内の誤差で推定できた。
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