トヨタ自動車は2022年12月14日、タイでの自動車販売や生産を行うトヨタ・モーター・タイランド(タイトヨタ)が設立60周年を迎えたと発表した。これに合わせて実施した式典には1500人が出席。タイ王国副首相兼エネルギー大臣のスパッタナポン・パンミーチャオ氏など政府関係者や、サプライヤーやディーラーなどの関係者も参加した。
トヨタ自動車は2022年12月14日、タイでの自動車販売や生産を行うトヨタ・モーター・タイランド(タイトヨタ)が設立60周年を迎えたと発表した。これに合わせて実施した式典には1500人が出席。タイ王国副首相兼エネルギー大臣のスパッタナポン・パンミーチャオ氏など政府関係者や、サプライヤーやディーラーなどの関係者も参加した。
タイの自動車販売におけるトヨタ自動車のシェアは33%となっている。また、タイからの自動車輸出台数は、トヨタ自動車が最も多い。トヨタ自動車の地域別の生産台数をみると、タイは米国、日本、中国に次ぐ4番目の生産拠点だ。過去10年間でトヨタグループはタイで2420億バーツ(約9450億円)を投資した。
タイトヨタは1962年に設立。1964年にサムロン工場で生産を開始、1996年にはゲートウェイ工場が、2007年にはバンポー工場が稼働した。2018年に累計生産台数が1000万台に到達し、2022年にはタイ初となる水素ステーションを開設した他、タイでもEV(電気自動車)の「bZ4X」を市場投入している(タイ政府は2030年までにEV比率30%を目指している)。
今回の式典では、タイにおけるカーボンニュートラルの推進や、移動の自由と経済成長など、あるべきクルマの未来を示すという市販予定モデル「IMV 0コンセプト」「ハイラックスRevo BEVコンセプト」も披露した。正式な発売は1年以上先だ。
IMV(Innovative International Multi-Purpose Vehicle)は2002年にスタートしたグローバルな開発、生産プロジェクトで、タイで推進された。共通プラットフォームを開発し、エンジンや部品を共用するなどスケールメリットを生かして複数モデルを展開。ピックアップトラックの性能やデザインなど商品力も向上させた。IMV 0コンセプトは、「購入しやすくイノベーティブな新しいピックアップトラックをもう一度タイで作る」という目標で開発が進められている。
タイでの商用車のカーボンニュートラルに向けた協業の検討も発表した。コンビニエンスストアやスーパーマーケットなど小売り大手で、2030年までにカーボンニュートラルの達成を目指しているCPと協力して、コネクテッド技術による物流の効率化や配送トラックの電動化を推進する。積載量や走行距離に応じて、燃料電池トラックやEVトラックを使い分ける。
さらに、CPが取り組んでいる家畜のふん尿由来のバイオガスを水素製造に活用することも検討している。食品ロスを活用したバイオ燃料なども検証する。
CPとの協業には日系自動車メーカーによる商用車連合のCommercial Japan Partnership Technologies(CJPT)も参加する。CPは既に中国や韓国の自動車メーカーと取引があるが、そうした既存の取引先とも協力しながら物流のカーボンニュートラルに向けた取り組みを推進したい考えだ。
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